阪神・佐藤輝、悲鳴!限界キャンプイン 体力強化ゲキ飛びまくり「しんどい」

 ロングティーを打つ前、声を張り上げて気合を入れる佐藤輝(撮影・田中太一)
 井上コーチ(手前)の容赦ないトスでバットを振り続け苦しい表情を浮かべる
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 「阪神春季キャンプ」(1日、宜野座)

 プロ野球12球団の春季キャンプが1日、沖縄・宮崎両県などで始まった。阪神は沖縄・宜野座村でキャンプイン。2年目の佐藤輝明内野手(22)は初日の練習を終えて「しんどい」と悲鳴を上げた。昨季は後半戦に失速。課題克服へ向けて自身を追い込み、井上ヘッドコーチらからゲキが飛ぶ場面もあった。今季限りで退任する意向を表明した矢野監督を男にするべく、沖縄で下地を作っていく。

 取材ゾーンに現れた佐藤輝はへとへとだった。「しんどいです」。表情に疲労の色がにじむ。2年ぶりの有観客となった2年目の春季キャンプ初日は限界まで追い込んだ。

 新人だった昨年は初日のフリー打撃でバックスクリーン直撃など9本の柵越えを放って周囲の度肝を抜いた。それがこの日は82スイングで3本の柵越え。個別で行ったフリー打撃でも159スイングで柵越え3本だった。

 派手さはなかったが、昨季の課題を克服するべく自身を追い込んだ。今キャンプは年間通して戦う体力をつけることがテーマ。一定の間隔で休みなく振るティー打撃では表情をゆがませた。スイングが鈍ると、北川打撃コーチから「緊張感がない!」、「2年目の悪いところ出てるぞ!」といじられながらも懸命に振り込んだ。

 打撃練習前は、サブグラウンドでの投内連係で井上ヘッドコーチにしごかれた。三塁でノックを受け、20分が経過したあたりから腰が浮き始め、暴投を連発。井上ヘッドコーチから「もうぶれたんか。去年の後半と同じやないか!」とゲキが飛んだ。首脳陣も愛情と厳しさを持って、4番候補を徹底的に鍛え上げる方針だ。

 柵越え数に関して、佐藤輝は「本番で打つためにしっかりいろいろ考えながらやっていきたいと思います」と意識しない考え。グリップを体の近くに置く新フォーム固めに取り組む。藤井康1、2軍巡回打撃コーチから4スタンス理論の指導を受け、「しっかり話を聞いて取り入れながらやっていきたい」と力を込めた。

 キャンプイン前日には全体ミーティングで矢野監督から今季限りで退任する意向を伝えられた。「最初はびっくりしましたけど、監督らしいなって感じでした」。佐藤輝にとって指揮官はプロ入りして最初の監督だ。「教えてもらった野球を体現して、監督を男にできるよう頑張っていきたい」と17年ぶりの優勝に導くことを誓った。ノーモア失速。佐藤輝が鍛錬の春を過ごす。

 ◆佐藤輝の21年春季キャンプ初日VTR フリー打撃で推定135メートルのバックスクリーン直撃弾を含む9本の柵越え。いきなり、新人離れした打棒を見せつけたが「完璧じゃない」と自己評価。守備練習では右翼、中堅、左翼の外野守備位置に就き特守。シートノックでは三塁を守り軽快な動きを見せた。

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