監督会議でフェアプレー再確認 阪神・谷本球団副社長「区切りはつけられたんじゃないか」
プロ野球の12球団監督会議が19日、オンラインで開かれ、その席で阪神からの要望により、フェアプレーの再確認が行われたことが分かった。昨年7月6日の神宮・ヤクルト戦で、二走・近本の手の動きを巡り、両球団がもめた一件後、選手、球団への誹謗(ひぼう)中傷が続いたことを受けてのこと。会議後に取材に応じた谷本修球団副社長の一問一答は以下の通り。
◇ ◇
-矢野監督が会議後の代表取材でフェアプレーについて自ら切り出した。
「(会議では)来季のルールについて確認して、リプレー検証について善処していただけるなどの話があって、最後に情報のフェアな入手のところで私からNPBに申し上げていたのは情報機器も最近は高度になっているし、シーズン開幕前にもう一度確認しておいた方がいいのではという話。それと昨年の7月6日の神宮ヤクルト戦、その後のファームのナゴヤ球場での出来事について、ヤジの応酬などのコントールについてシーズン中もセ・リーグには申し入れはしていました。元々で言うと、近本選手に対して相手ベンチからのヤジがあって、それは『相手チームの監督・コーチ・選手を侮辱する』行為ではなかったのかと。NPBさんにも現場でハンドリングをしていただきたかったとセ・リーグ統括にお願いをしておりました。その時もこれは止まらないなと思ったので、きちんと『ヤジはやめましょうよ』というのを12球団、ファームすべてに通達してくださいと。それは個別にやっていただいたんですけど、それが表立って世間には言われていなかったので、『ヤジはやめましょう、それがそもそもの原因ですよね』というのをちょっともう一回再確認してくださいとお願いして、今日してもらったということです」
-谷本副社長が訴え続けていたことで今日の会議で上がったと。
「そうですね。最後のまとめで12球団で改めてフェアにクリーンにやっていきましょうということを確認したということです。」
-去年は内々でヤジをやめましょうという話があった。
「それはやっていただいたんですけど、世間には流れていなかったので。一方で『タイガースは1軍でもファームでもやっている』みたいなうわさが広がっていましたので。それについては杵渕さん(セ・リーグ統括)も『SNSでいつまでも誹謗(ひぼう)中傷がなくなっていないので再度確認させてもらいます。心ないヤジ、特にサイン盗みうんぬんのヤジは厳に慎みましょう』と仰っていただいたので、そうやって12球団で今日確認いただいたことは良かったと思います。今日の監督会議の議題に上がったのはこちらから申し上げたからです。」
-近本の動きについて。
「動きはありましたけど、実際の動きとしては田口投手がランナーを目でけん制した時にいつでも戻れるよというジェスチャーをしたというのが事実で、プロとしてはそんな幼稚なことはしないし、杵渕統括も『サイン盗みがあったとはまったく思ってないが』と仰っていましたし、まずもってそれが前提にあるわけですけど、そういう部分が飛んでしまって紛らわしい行為があったということが一人歩きしてしまって、『そんなことをやっているのか』となってしまっていた。これはセ・リーグの名誉も傷ついて、しこりが残ったまま今シーズンに臨むのが嫌だったのではっきりしておきませんかという話をさせていただいていたということです。ちゃんと確認できたのは良かったです。球団の選手でもあるし、セ・リーグでの選手でもあるので、(誹謗中傷などを受けて)モヤモヤとしていたので、そこはちゃんと終わらせるというか、こちらもなかなか主張する場面もなかったので、今日取り入れていただいた上で、双方良くなかったですねという話になったのかなと。区切りはつけられたんじゃないかと思っています。そういうことがないように12球団で自チームを律してやっていくというのが一番大事だと思うので、その確認を取れたというのは良かったと思います」
-発言したのはコミッショナー?
「セ・リーグ統括ですね、話されたのは。コミッショナーが最後まとめられて、それを受けて議長の辻監督も『そういう精神でやっていきましょう』ということでまとめられたということです」
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