【小山正明氏の眼】阪神・秋山 若い投手らの最高のお手本
「広島3-6阪神」(1日、マツダスタジアム)
阪神・秋山は11勝を挙げた昨年の結果に、自信を持って投げている印象を受けた。まったく力みを感じさせないし、自然な形で同じリズムで投げられている。その中で、両コーナーにしっかりと投げ分けられていた。見ていておもしろいし、玄人好みの味のあるピッチングだったと言える。
力があるだけがピッチングではないということを示した投球内容で、ものすごく速いボールを投げなくても、高さを間違えることなくコーナーに丁寧に投げられているからこそ抑えられる。カーブで緩急を付けているところにもうまさがあって、見ていておもしろいし、若い投手にとっては最高のお手本だ。
この日の大量点を見ると、打線に目がいきがちだが、秋山のピッチングに尽きる試合だった。全体的な内容を見ても、十分に昨年以上の成績を期待できるのではないか。
最後に佐藤輝にも触れておくと、あれだけパワフルなスイングができるということは大きな魅力で、今後も楽しみな選手であることは間違いない。