【西山秀二氏の眼】阪神・井上 やられたらやり返すのがプロ
「中日3-0阪神」(14日、ナゴヤドーム)
プロ初スタメンで3打数無安打2三振に終わった阪神・井上だけど、この日に関して言えば、打てる球がなかったというのが正直なところ。まさにプロの洗礼を浴びたという形だろうね。
1打席目の1ボールから、沈む変化球に空振りをしたスイングが、相手バッテリーに「今日は真っすぐを投げる必要はない」と思わせてしまったポイントだろうね。実際、3打席の全9球中、直球は一ゴロに倒れた2打席目の1球しかなかった。
打てる、打てないじゃなしに、残念だったのは、2、3打席目の初球のストライクを見逃してしまったこと。記念の試合であるならば、今日は全部振って行くぐらいの強い気持ちを持っていてほしかった。緊張の面持ちがあった1打席目の配球で迷いが生じたところもあるんだろうけど、それであるならば、次の打席では変化球を待つという読みを働かせてもらいたかった。
ただ、首脳陣にはこの試合だけで井上を見限るのではなく、最低でもあと1、2試合はチャンスを与えてやってもらいたい。井上自身もこの日の悔しさ、反省を次にどう生かすかが大事になってくる。やられたらやり返すのがプロだから。