阪神・秋山5連勝 “鯉キラー”5戦3勝負けなし 八回途中1失点

8回途中1失点で5勝目を挙げた秋山(撮影・立川洋一郎)
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 「阪神3-1広島」(12日、甲子園球場)

 ベンチ前に飛び出した阪神・秋山は、ガンケルをガッツポーズで迎えた。3点リードの八回、無死一、二塁のピンチを招いて降板。最少失点で切り抜けた「ガンク」は、今年29歳になる“同級生”でもある。仲間の絆に感謝し、序盤の援護を守った5勝目。希望をつないだ90球だ。

 「久しぶりの甲子園。楽しみに迎えました」。登板予定だった6日の巨人戦が雨天中止。中12日で迎えたマウンドだ。広島戦は今季5度目の登板。互いに手の内を知る中で、序盤は直球主体に、中盤はカットボール、フォークと組み立てを変えながら対した。

 「いろいろやれるのが僕のスタイル。配球を理解しながら、一球、一球、投げました」

 六回、2死一塁で鈴木誠との対戦では変化球で追い込み、最後は外角の直球で見逃し三振を奪った。続く七回は1死一塁から、坂倉を二ゴロ併殺。八回、下位打線に与えた連続四球を猛省したが、リードを守って34日ぶりの勝利をつかんだ。同戦は5戦3勝、負けなしの鯉キラーだ。

 18年10月、大阪府内の病院で右膝の手術を受けた。「野球人生のターニングポイント」と位置付けた決断。無言のエールが支えだった。リハビリ中の翌春キャンプは2軍。毎週末、実家の香川から高知まで、車を走らせる両親の姿を知っていた。この日もスタンドから祈るように見守った。最強の応援団だ。

 「僕には何も言わず練習だけ見て帰っていました。心配をかけましたね。手術をしたことで誰かのためにとか、恩返しをしたいと思うことができました」

 12勝した17年以来の自身5連勝。久々のヒーローインタビューでは「面白いことが浮かばなかった」と、次回での“リベンジ”を約束した。負けられない戦いが続く中、負けない男がチームを支える。残り49試合。まだファイティングポーズは崩さない。

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