阪神・梅野 初2番でトドメの4号!新打線ズバッとV劇、2連勝で2位浮上貯金2

 8回、ソロを放ち、ベンチ前で満面の笑みを見せる梅野
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 「阪神4-0広島」(11日、甲子園球場)

 阪神・梅野隆太郎捕手(29)が、チーム18年ぶりの「2番・捕手」で起用され、初回に先制点のお膳立てを整える左前打。五回の四球を挟んで八回にはダメ押しの4号ソロ。守備では西勇を好リードして右腕の今季初完封を演出した。連勝で2位に再浮上。虎の選手会長が反攻の旗頭となる。

 スタメン発表のアナウンスにスタンドがどよめいた。「2番・キャッチャー・梅野」。大胆で斬新な起用に、ファンは胸を高ぶらせる。矢野監督にとっては勝負手。梅野は全員の期待に結果で応えた。

 「目の前に近本がいて変な感じがしたけど、いい緊張感の中、役割を果たせたかな」

 プロ入り後はもちろん、野球人生で記憶にない初の2番だった。阪神の捕手が2番で先発するのは、02年6月28日・横浜戦の矢野輝弘以来18年ぶり。梅野自身が「へえ、知らなかった」と話すほど珍しい起用だった。

 前日10日のDeNA戦後に矢野監督から直接、2番起用を伝えられたという。この時から、さまざま場面をイメージした。

 チームが得点力を上げるための明確な答えでもあった。一番勝負強い4番・サンズへ走者を置いた場面で回す-。「1を大事にってよく言いますけど。2番としての1打席目で決まるなと」。チームを勢いづける意味でも1打席目を重視し、試合に入った。

 万全の準備が結果につながる。初回、先頭・近本が投手強襲安打。無死一塁の第1打席は余裕があった。「(打線を)線として一生懸命考えながら」。初球はセーフティーバントでファウル。追い込まれた後は、コンパクトなスイングに切り替え、三遊間を破る左前打で好機を拡大した。

 「つなぎの野球のきっかけにできた」。3番・糸原が送りバントを決めて1死二、三塁。理想の形でサンズへつなぎ、先制の右前適時打が生まれた。

 自身も現役時代に2番を打った矢野監督は、抜てきの意図を明かした。「バリエーションの多い選手なんで。捕手じゃなければ、2番というのもあり得る」。梅野は小技もできる器用さを持ち、バットコントロール力も足もある。試合前時点で出塁率・362。能力を買った指揮官の直感がはまった。

 勢いに乗った梅野は、八回無死で右越えに4号ソロ。守備では西勇を今季初の完封勝利へ導いた。お立ち台にも上がり、決めゼリフで締めくくった。「明日も勝つバーイ!!」。新たな可能性を示した梅野を称えるように、甲子園が一番の盛り上がりを見せた。

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