阪神ドラ6小川 0封デビュー!支配下唯一大卒ルーキーの野心「奪いたい」
「オープン戦、ヤクルト1-3阪神」(11日、神宮球場)
アピール成功と言っていいだろう。阪神ドラフト6位・小川(東海大九州)が1軍初登板を迎えたのは五回だ。「緊張している中で、思い切って投げられたのはすごくよかったと思います」。とても緊張していたとは思えない堂々たる投球でツバメ打線に立ち向かった。
持ち味はキレのいい直球。先頭・エスコバーの初球に、この日最速となる147キロの直球を投げ込んだ。元メジャーリーガーを三ゴロに打ち取ると、続く中村を四球で歩かせたが、落ち着いて後続を断ち1回無失点。「真っすぐを多めにして0点で抑えられたのはよかったんじゃないかと思います」と言う。
とはいえ満足はしていない。自慢の直球で空振りが取れなかったことで“現在地”を確認。「球児さんのような真っすぐの質を追い求めていけたら。空振りを取れる真っすぐを投げられるようにしていきたい」とレベルアップを誓った。
1軍打者の怖さも体感した。宮本が2ボールからの3球目をスイングしてきた場面だ。「すごい積極的に振ってくるっていうのが強く印象に残った。甘い球をなくしていければ」。結果は左飛だったが、1球も失投が許されないレベルの高さに身が引き締まった。
この日の投球に首脳陣の評価は上々だ。「投げっぷりがよかった」と福原投手コーチ。「そんなにコントロールを乱す感じもない。面白い存在になれるんじゃないかな」と話した矢野監督は「どうしようかな」と引き続き1軍に帯同させる可能性を示唆した。
甲子園を沸かせた高校生が集まった今年の支配下新人で唯一、大卒入団の小川。「奪えるなら、その場所を奪いたい。食い込めるなら食い込んでいきたい」と野心を隠さない。“体験昇格”では終わらせない。強気の投球でアピールを続け、中継ぎでの開幕1軍を狙っていく。
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