西 5回無失点で中継ぎ陣にバトン渡す「総力戦という状況は頭にあった」
「DeNA-阪神」(28日、横浜スタジアム)
阪神の先発・西勇輝投手(28)が、5回を投げ4安打無失点で降板。序盤から走者を背負う展開にも得点を与えず、粘りの投球で自身の役割を果たし、2年連続2桁勝利の権利を手にして中継ぎ陣にバトンを託した。
初回、先頭の梶谷の足元への打球を右足で止めて投ゴロに仕留めた。しかし打球が右足首付近に直撃し、アウト成立後にベンチから矢野監督やトレーナーが駆けつけ、暗雲が立ちこめたが続投。四球と安打で2死一、二塁のピンチを招いたが、5番・ロペスのフェンスギリギリの打球を右翼・中谷が好捕し、何とか立ち上がりを無失点で切り抜けた。
二回は宮崎、戸柱に連打を許したものの、8番・伊藤裕を遊ゴロ併殺。三回も梶谷の右前打で無死一塁としたが、大和を遊ゴロ併殺に料理してピンチの芽を摘んだ。ピンチを招きながらも要所を締める投球で相手打線を封じ、主導権を相手に渡さなかった。
試合前の時点で投球回は167回1/3。最低限の目標としていた170イニングにも到達し、今季10勝目の権利を手にした。
西は降板後、球団広報を通じ「総力戦という状況は頭にあったので、初回から飛ばして良い形で後ろに繋ぐことができました。梅野に配球面で迷惑をかけましたが、しっかりカバーしてくれて、野手の方々も守ってくれたので、いいリズムで投げることができました」とコメント。負ければCS進出の可能性が消滅する大事な一戦で、開幕から先発ローテを守り抜いてきた男が意地を見せた。
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