矢野阪神、生き残った!必死のパッチ采配でG倒 今季ラスト伝統の一戦を白星締め

 「阪神5-0巨人」(24日、甲子園球場)

 攻めダルマと化した虎将が白星を手繰り寄せた。残り試合全勝を至上命題に課された阪神・矢野燿大監督(50)が初回からバスターエンドランを仕掛けて先制点を奪い、力投の青柳晃洋投手(25)を4回で降板させるなど、必死のパッチ采配で2試合連続完封勝利。CS進出に望みをつないだ。

 夢はまだ終わらせない。4万6551人の大声援が、思いを後押しする。まさに必死のパッチ。矢野監督がなりふり構わない積極采配でCS進出へ望みをつないだ。

 「もう一戦必勝しかない」。現状で最も勝つ確率が高い展開は、先手を奪って、安定感を誇る投手陣で逃げ切る。指揮官は自身のタクトで流れをつかみにいった。

 初回無死一塁で、北條の2球目にバスターエンドラン。「いろいろ想定しながら一番いいと思う作戦を選択した」。珍しくいきなり仕掛けると、左前打で無死一、二塁。1死満塁から大山の右犠飛で先制点を奪った。

 選手起用にも迷いがなかった。四回2死一、二塁で4回無失点だった先発・青柳に代打・原口を起用。「青柳も(8勝で)2桁勝つチャンスがあるところで、代えるのは気持ちいいわけではない。申し訳ないけど『勝負にいきたい』というところで勝負にいった」。得点にはつながらなかったが、指揮官の執念が選手に伝わっていく。

 五回からはガルシアを2試合連続でリリーフ起用。2回無失点で、1-0のまま試合が均衡状態に入る。次の1点が勝敗を左右する中、矢野監督がまたしても動き、選手が応えた。

 六回は先頭・大山が四球を選ぶと「何か動きたいなっていうところで動いた」。糸原の初球にエンドランを仕掛けた。糸原が空振りしたが、大山は二盗に成功。糸原が右前適時打を放ち、追加点をもぎ取った。

 DeNAが2位を確定させたため、標的は1・5ゲーム差の3位・広島のみとなった。CS進出を果たすには、残り3試合に全勝し、広島が今季最終戦の27日・中日戦で引き分けるか、敗れなければならない。

 厳しい状況に変わりはないが「もう一戦必勝しかない。それを1試合1試合、何とかつなげて、最後までいけるように頑張ります」。可能性がある限り、奇跡の実現へ突き進む。

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