坂本 びっくり菅野撃ち 2年ぶり猛打賞!欠場・梅ちゃんの穴埋めた

 3回、中前へ勝ち越し適時打を放った坂本はガッツポーズをしながら一塁へ走る
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 「阪神3-4巨人」(8日、甲子園球場)

 とにかく必死だった。何としてもチームに勝利を呼び込みたい。打席に立つ阪神の坂本には、その思いしかなかった。相手が球界を代表する投手だろうが、懸命に食らいつき、何度も試合の流れを引き戻す。梅野不在の危機で存在感を示した1本塁打を含む3安打2打点。個人の結果よりも、接戦をつかみきれなかった悔しさだけが充満した。

 「勝ちたいというのが一番だった。打つことが勝つことにつながればいいと思っていた。次は勝てるようにもう一回しっかり準備したい」

 先制点を奪われた先発の西を援護しようと、集中力を高めた。1点を追う二回2死走者なしでの第1打席。菅野が投じた1ストライクからの2球目、内角寄りの146キロ直球を強振した。完璧に捉えた打球は、失速することなく左翼席に着弾。4月4日の同戦以来、95日ぶりとなる2号ソロで試合を振り出しに戻した。

 一度火がついたバットは、勢いが止まらなかった。同点の三回2死一、三塁。再び右腕の143キロ直球を捉えた。一時勝ち越しとなる中前適時打。五回2死三塁の好機では申告敬遠を受け、七回にはこの日3安打目となる右前打をマークした。

 矢野監督は「びっくりするような打撃を見せてくれたし。こういうことをしていけば、もちろんチャンスは増える」と起用に応えた姿を評価した。

 地道な努力の積み重ねが実った2年ぶり通算3度目の猛打賞。2軍生活を送っていた5月中旬は打撃不振で苦しんだ。打破するためには何かを変えないといけない。「基本に返ってセンター返しで打つイメージ」と日高2軍育成兼分析担当コーチからの助言を不振脱却への糧とし、結果に結びつけた。

 勝負どころとなる後半戦へ。梅野との正捕手争いが繰り広げられれば、確実にチーム力は高まる。坂本は、与えられたチャンスで全力プレーを続けていく。

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