尾仲、新球習得でサクセスストーリー歩む DeNA・今永からカーブ伝授

 たった1日で人生が激変した。昨年12月10日。尾仲祐哉投手(22)にDeNAスタッフから連絡があった。大和内野手(30)のFA移籍による人的補償選手として、阪神移籍通達。16年度のドラフト6位で入団し、1年たたずチームを離れた。「正直、ビックリ」の思いは今も消えない。

 「1年目から移籍は自分でも考えてなかった。でも、逆に考えればいい評価をしてもらった。期待を裏切らないようにしたいです」

 新人で入団した日本選手が、1年目で移籍するのは初めてだ。阪神はDeNAからリストが届くと、尾仲の獲得を即日、満場一致で決断。最速151キロの直球にカットボール、スライダーが主体。昨季登板した11試合などで見せた投球は、プロの目で見て大きな可能性を感じさせた。

 本格的に投手を始めたのは、高稜(福岡)3年から。広島経大の4年間で礎を築いたが、今後の“伸びしろ”は計り知れない。1年目から1軍を経験したことで、現在は新球の習得に励む。右打者にはカーブ、左打者にはチェンジアップと緩急を意識し、決め球としてツーシーム、フォークにも挑戦中だ。

 「右打者に対して投げる球が直球とスライダーしかなくて。粘られたら投げる球がなくなってきたな…と何度か感じたので。それを克服するためにです」

 昨年末、DeNA・今永と自主トレをする機会に恵まれた。直球で押すスタイルを尾仲も理想にする。カギはカーブだと感じた。「打者がカーブを見逃すシーンが多かった。直球がすごくいいので、タイミングが取りづらいと思う」。ハマのエース候補から投げ方、使い方を聞いた。「なるべく早く習得したい」と前を向く。

 福岡出身。ソフトバンクファンだった幼少期は斉藤和巳、杉内俊哉に憧れた。2人もカーブを得意とする名投手だ。「先発、中継ぎ、どちらか分からないですけど、昨年以上の成績を残したい。まだ甲子園で投げたことがないので投げてみたいですね」と尾仲。広島・赤松、一岡らのように、人的補償による移籍から、新天地でサクセスストーリーを歩む。

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