金本監督「完璧」リリーフ陣でG倒 2位確定で甲子園CS決めた
「巨人1-5阪神」(30日、東京ドーム)
猛虎が宿敵を倒してシーズン2位を確定させた。12年ぶりのリーグ優勝こそ逃したものの、14日から始まるCSファーストSの本拠地・甲子園開催を引き寄せたのは、阪神・金本知憲監督(49)が誇る鉄壁のリリーフ陣。まずは第一関門を突破して、ファイナルSで待つ広島にリベンジする。
左翼席から響く六甲おろしをBGMに、歓喜のハイタッチの列が連なる。チーム一丸の戦い。敵地で存分に発揮された猛虎の強み。逆転CSを狙う巨人を倒してつかんだ2位の椅子。「優勝こそできなかったんですけど、その後の目標が2位ということだったんで、ホッとしてます」。金本監督の表情にも充実感が漂った。
「そこ(リリーフ陣)がうちの一番の強みで、ほぼ完璧で。七回以降は9人で終わったんですかね。完璧でした」
伝統の一戦での2位決定に、2年目の金本阪神の強みが凝縮されていた。俊介の躍動もあって、五回を終えて1点リード。そこから展開されたのは鮮やかな継投策だ。六回の藤川に始まり、七回は桑原、そして八回はマテオで、九回に守護神・ドリスが仁王立ち。4人で被安打はゼロ。隙を与えなかった。
「一時、勝てなくなったのはリリーフに疲れが出始めた時で。リリーフがそろえば、うちは勝てると。そういうチームですから」
原動力となったリリーフ陣。高橋、岩崎、桑原、マテオ、ドリスが史上初の5選手による60試合登板を達成したが、誰一人として負傷離脱がなかった。リリーフは3連投まで。試合の球数も1週間で1人50球までという「ルール」を徹底。ブルペンの球数も極力減らすように気を配り、その積み重ねが75勝につながった。
「(今日は)僕は違う選手を思い浮かべてたんですが、今日は梅野にしても全部、ほぼコーチ陣が決めたスターティングメンバーで。継投に関しても僕は何もしてないので。今日は僕はイエスマンでした(笑)」
そう言って笑ったが、それもスタッフと選手を信頼しているからこそ。選手の故障などのアクシデントに見舞われた時期を「本当にちょっときつかったですね」と振り返るが、その上で、勝敗の責任を自ら背負い、ここまできた。次は3年ぶりとなる甲子園でのCS。熱い戦いは続く。金本阪神の進化は止まらない。
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