金本監督 上本に賭けた 初回無死一塁強硬策スバリ!

 「広島6-10阪神」(31日、マツダスタジアム)

 苦しかった展開に思わず本音がこぼれる。「ドキドキ、ハラハラと言いますか、疲れました」。そうは言っても、阪神・金本監督の表情には笑みが浮かんだ。昨年逃した開幕星は、選手を信頼した攻めの一手でつかみ取った。

 「上本に賭けたというか、調子も良さそうだったし、そこは初回ですから、基本的に僕はハナからバントというのはあんまり好きじゃないですし。そういう野球を去年からやってきて、上本が応えてくれたと思ってます」

 初回、先頭の高山の出塁から無死一塁に。難敵・ジョンソンであっても展開を考え、続く上本に打たせた結果、内野安打となり、そこから2点を先制。三回も同じ無死一塁から、上本は打ちにいった中で四球を選び、3点を導いた。143分の1であっても、大きな勝利。その一勝にかける思いをしっかりと選手に浸透させていた。

 この日、宿舎での出陣式では、選手やスタッフを前に「一つの勝ちをもっとみんなで喜ぼう。一つの負けに対しても、もっと悔しさを持って戦っていこう」と話したという。チーム一丸の白星。「とりあえず一つ突破したので。おごらず自信過剰にならないように気を引き締めていきます」。前を向き、選手を信じ、明日も強気のタクトを振るう。

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