阪神のドラフト１位・大山悠輔内野手（２２）＝白鴎大＝が２７日、新人合同自主トレを打ち上げた。約３週間にわたって体作りに励み「充実していた」と手応え。練習量の多い春季キャンプでもウエートトレーニングを継続し、プロの先輩に負けない“最強ボディー”を手に入れることを誓った。２８日からはドラフト２位・小野、同５位・糸原とともに沖縄入りし、先乗り自主トレに参加する。

　ゴールデンルーキーの伸びしろは計り知れない。大山は「他の先輩方はすごい重量を上げている。（数値的に力が）離れているので、追いつきたい」と、練習量の多い春季キャンプ中も継続して筋力強化に励むことを誓った。

　大学時代にほとんどウエートトレを行っていなかったというルーキーは、８日からトレーナーがついた本格的なトレーニングを開始した。それからわずか約３週間で、ベンチプレスの重量は１５キロもアップした。

　指導する土屋トレーナーは「だいぶ（数値的にも）上がってきている」と評価。「スクワットなんかは形を意識している段階だけど、伸びしろはすごいと思う」と、潜在能力の高さに驚いた。

　もちろん大山はプロ人生をスタートさせたばかり。「筋肉量的にまだまだ下の方」と自己分析し、先輩たちのパワーに驚きを隠せない。

　「ウエートルームに先輩たちが上げる数字が書かれた紙があるんですけど、全員すごい」。その紙には「１ＲＭ」という１回だけ上げられる最大の重量が、選手別に示されているという。現時点での力の差を再認識したことで、さらに闘争心に火がついた。

　焦りは禁物だ。「野球に生かさないと意味がない。ウエートをやる中でもどこを鍛えたいかとか、考えながらやらないと。一気にやっても（先輩に）追いつけないので」。無理をすれば故障につながる危険性もある。地道に継続していくしかない。

　１軍キャンプに参加する小野、糸原とともに２８日からは先乗り自主トレを行う沖縄入りするため、一足先に新人合同自主トレを打ち上げた。大山は「よりプロの自覚も感じられた。充実していたし、いい感じで過ごせた」と納得の表情だ。

　２月１日のキャンプインに向けても「これからはユニホームを着て練習できる。不安よりは楽しみ」と心の準備は整った。宜野座でさらに、一回りも二回りも成長する。