高山、新人最多猛打賞球団記録で鯉倒だ「毎日1本1本」

 阪神の高山俊外野手(23)が15日、新人最多猛打賞の球団記録更新へ意欲を見せた。14日の中日戦で今季10度目の猛打賞をマーク。球団記録は98年・坪井智哉(現DeNA打撃コーチ)の11回で、あと1回で並ぶ。今週は広島、巨人と上位2チームとの対決だが、チームの勝利とともに個人記録更新に挑む。

 長い球団の歴史に、また一つ名を刻もうとしている。14日の中日戦で球団史上6人目の新人100安打をマークした高山。その試合では3安打を放って今季10度目の猛打賞を記録し、坪井が持つ球団新人最多猛打賞記録に王手を掛けた。「毎日1本1本。そういう気持ちでやります」。黄金ルーキーは謙虚に、自らに言い聞かせた。

 坪井は東芝から1997年度ドラフト4位で阪神に入団。1年目にいきなり首位打者争いに加わり、2リーグ分立後のプロ野球新人最高打率・327をマークした。その先輩が残した記録の一つが球団新人最多猛打賞。好不調の波が激しい高山だが、1本打つと止まらないだけに記録更新の可能性は十分ある。

 さらに球団記録を更新したその先には、東京六大学の偉大な大先輩が持つ記録が待っている。1958年に巨人・長嶋茂雄が記録したプロ野球最多の14回だ。残り試合は32試合。決して簡単ではないが、東京六大学の通算安打記録を塗り替えた男ならばやってくれるかもしれない。

 16日からは首位広島との2連戦。前回対戦の11日(マツダ)は、守備の乱れで逆転負け。「悔しい負け方をしたので、勝てるように頑張りたい」とリベンジに燃えている。

 前日14日は金本監督の打撃指導を受け、左方向へ4号3ランを放った高山。この日は鳴尾浜の室内で打撃練習を行い、「きのう、いい形で終われたので、(感覚を忘れないように)練習した。早く自分のモノにしたい」と手応え十分。18年ぶりの快挙へ-。期待は膨らむばかりだ。

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