緒方、逆転の口火打「気持ちで運びました」
「ヤクルト1-3阪神」(12日、長野オリンピックスタジアム)
必死な思いをバットに乗せた。阪神・緒方が八回の逆転劇を呼び込む口火打。「(バットの)先でしたが、気持ちで運びました」。23イニング得点のなかった猛虎の目を覚まさせた一打に胸を張った。
「打席に入る前に西岡さんに(塁に)『出るという気持ちだけで入れ』と」
先輩からの言葉を胸に打席に向かった。八回の先頭で代打で登場。ヤクルトの2番手・平井がフルカウントから投じた直球を中前へ運んだ。「安心しました」。喜びよりも安堵(あんど)の思いが口から出た一打は待望の今季初安打。金本監督も「きっかけは緒方のヒットかな」と目を細めた。
ただ守備では少しバタついた。逆転した直後に中堅へ。1死一、二塁から雄平のフェンス際への大きな当たりをジャンプ。打球をグラブに当てるも捕球できず、あわや同点に追いつかれそうになる場面も。相手の走塁ミスもあり事なきを得たが、この日のプレーは次戦への糧だ。
今季は開幕1軍スタートも思うような結果を残せず。鳴尾浜でチャンスの瞬間を待ち、前半戦登板機会のない藤浪と入れ替わる形で1軍に戻った。数少ないチャンスをものにした長野の夜。チームを勢いづかせるアピールはまだまだ終わらない。
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