原口、休養日明け意地の同点打

 「交流戦、阪神2-3西武」(5日、甲子園球場)

 両拳を何度もふるわせた。胸の前でガッツポーズを作り、大きくうなずいた。背に受けた4万6587人の大歓声が気持ちよく、ほんの少しだけ目尻を下げた。「思い切っていけました」。二塁ベース上で阪神・原口が喜びをかみ締めた。

 1点を追う六回2死一塁。内寄りに入った野上の初球139キロ直球に食らいついた。振り抜いた打球は左中間を真っ二つに破った。一走・高山を本塁に迎え入れ、西武に傾いていたてんびんを平行に戻した。

 5月28日・巨人戦(東京ドーム)以来となる交流戦初打点。「いいところに打球が飛んでくれました。高山がフォアボールでの出塁ということもあったので、甘いボールでストライクを取りに来たら打ちに行くつもりでした」。読み通りの球をはじき返した一打に胸を張った。

 名誉挽回に燃えていた。初回は空振り三振、四回は捕邪飛。「2打席目までは強引にいこうと意識しすぎていた」。反省を生かし、コンパクトに振ることに重点を置いた。思考回路の切り替えが好結果を呼んだ。

 それでも、いつまでも笑顔は見せられなかった。安打はこの1本だけ。八回1死一、二塁の勝ち越し機では遊ゴロ。直前で送りバントを失敗した高山のミスをカバーすることはできなかった。九回の守備から岡崎にマスクを譲り、ベンチに退いた。前日には休養日が設けられ、1カ月ぶりに欠場。ベンチから試合を眺め、違った角度から試合に接したが、勝利を呼び込むことはできなかった。

 4時間20分の熱戦を勝ちきれなかった苦しさと悔しさだけが残る。7日からは千葉に戦場を移す。次こそ借りを返し、心の底から笑ってみせる。

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