マートン怒りの一撃!助っ人3位304打点

 「中日0‐3阪神」(24日、ナゴド)

 きれいに中前へ抜けていく打球。それに目もくれず、阪神・マートンは西本球審の方を向き、何事かを発した。際どい判定に怒りに燃えながらも、体は冷静に岡田のシュートに反応。激情の決勝打が、虎に今季初のビジター勝ち越しをもたらした。

 場面は0‐0の六回2死一、二塁だった。初球、膝元に来た直球はストライクの判定。2球目も同じコースをストライクと判定されると、マートンの怒りが沸点に達した。

 西本球審に、まくし立てた。過去に同様のケースで退場となった“前科”があるだけに…。ネクストの新井良、ベンチから和田監督、関川打撃コーチが制止に入ろうとした。だが突然、逆方向を振り向き素振りをして心を整理。際どいコースを見極め、フルカウントに持ち込んでからの6球目だった。

 外角低めに逃げるシュートを左手1本で払った。打球は二遊間を抜け、二塁から大和が生還。4月12日の巨人戦以来、10試合ぶりの適時打で今季30打点に到達。来日5年目で通算304打点とし、虎の外国人選手ではカークランド、オマリーと並んで歴代3位に。また4月の月間打点を27へ伸ばし、同じくカークランド、バースが持つ球団助っ人月間打点記録にあと2とした。

 和田監督は「イライラしながらも勝負に徹してくれた。今年はそういうのを力に変えて打席に入っている」。これまで高い打撃技術の裏で影を落としたのが、不安定な精神面だった。そこを改善したのがオマリー打撃コーチ補佐。スコアラー登録でベンチ入りし、2人で配球論を詰めて打席に向かわせる。

 試合後に交わす打撃論は最長で2時間にも及ぶという。関係者は「同じ言葉で根を詰めて話せることでストレスが軽減されている」と明かした。試合後、マートンは歌いながらロッカーから現れ「いい勝ち方になって良かった」と満面の笑み。心と技術が融合する今、想像以上の華々しい活躍は必然なのかもしれない。

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