藤浪 新人王獲得へ中継ぎもあるぞ!

 阪神の中西清起投手コーチ(51)が9日、藤浪晋太郎投手(19)に新人王のタイトルを狙わせる意向を示した。ライバルの小川(ヤクルト)、菅野(巨人)に勝ち星で下回るが防御率で分がある藤浪には、防御率のタイトルを獲得する可能性も残されている。同コーチは規定投球回数到達のため、シーズン終盤に中継ぎ登板させる方針も示唆した。

 首位巨人とは10ゲーム差。リーグ優勝は遠くかすんだが、黄金ルーキーには大きな可能性が残されている。中西コーチが藤浪に新人王を狙わせる考えを示した。

 「新人王は一生に一回のこと。チャンスがあれば止めることはない。まずは勝ち星やな」。ライバルのヤクルト・小川と巨人・菅野と比べると勝ち星で下回るため、残りのシーズン先発4試合で1勝でも多くの上積みが求められるが、これはなかなか至難の業だ。

 一方で「防御率は(3人の中で)1番やから」と同コーチ。防御率で2人との差を広げることが、新人王獲得の近道と考えている。

 その上で温めているプランもある。現在、規定投球回数に達していない藤浪だが、新人王を狙い防御率を上げれば、最優秀防御率のタイトルも見えてくる。「防御率で1位になれそうならリリーフで行かせることも考えている」と同コーチはシーズン終盤に中継ぎ登板させる可能性を示唆。新人王とのダブルタイトルもバックアップする構えだ。

 現在の防御率トップは広島の前田健。1点台と壁は高いが、藤浪も8月に5戦4勝、防御率1・09をマークしただけに、夢ではない。

 次回は14日のヤクルト戦に先発予定。神宮球場で勝てばセ・リーグ全球場制覇となる。藤浪は「勝てていない球場なのでしっかり投げたい。狭い球場なので、低めをしっかり丁寧につきたいです」と述べた。シーズンが終わるまで藤浪の挑戦は続く。

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