藤浪の課題は「対左」8安打中7本が…

 「交流戦、ソフトバンク3‐4阪神」(2日、ヤフオク)

 悔しさを押し殺しベンチへ戻る阪神・藤浪に、博多のファンから惜しみない拍手が送られた。好調ソフトバンク打線に8安打を浴びながらも、六回途中まで2失点。ルーキーの力投がチームの首位奪取を呼び込んだ。

 「調子は悪くなかったですし、ボールも悪くなかった。ただ、ピンチで粘れなかったです」

 藤浪が悔やんだのは五回だ。先頭打者への四球から2死三塁のピンチを招くと、中村の左前適時打で先制点を献上。続く六回にも、1死一塁からラヘアに中堅フェンス直撃の適時二塁打を浴び、マウンドを降りた。

 許した8安打のうち、7本が左打者。右被打率・146に対して、左被打率は・286に跳ね上がった。対左打者対策という新たな課題も見つかった。

 それでも序盤は圧巻の奪三振ショーを披露。二回は無死一、二塁からラヘアをこの日、最速の150キロの直球で空振り三振。続く柳田、今宮は決め球・カットボールで空を斬らせた。狙い通りの3連続三振に控えめにガッツポーズ。結局、計7三振を奪った。

 「今日は良すぎたな。制球も良かった。もう少し、暴れてた方がいいんだけどな」。中西投手コーチは苦笑いで評した。四球は1つだけ。制球が安定していたため、武器でもある打者が怖さを覚える荒れ球が少なかったのだ。

 成長を証明するように、帽子もすっかり飛ばなくなった。藤浪は197センチの身長を生かして長い腕を体に巻き付けるように投げる。そのため春先は勢い余って帽子を飛ばすこともあった。だが、頭のブレが改善され、制球力が増した。スーパールーキーは日々、進化を遂げている。

 「ソフトバンク打線の調子がいいから。ヒットも8本打たれたけど5回1/3を2失点。ゲームをつくったことが逆転を呼んだと思う」。和田監督はルーキーの粘投を称えた。

 自身に勝ちはつかなかったが、チームは勝利。ついに首位に躍り出た。「点数を取って助けてもらったので、次は勝てるピッチングをしたいです」。次回は9日にパ・リーグ首位を独走するロッテと対戦。負けを知らない甲子園で5勝目を手にする。

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