ハリル監督の勝負手的中 解任危機で薄氷星!香川代役の清武活躍&途中出場の蛍V弾

 「W杯アジア最終予選、日本2-1イラク」(6日、埼玉スタジアム2002)

 6大会連続となるW杯出場を目指すサッカー日本代表は、イラクに2-1で勝利した。前半26分にFW原口元気(25)=ヘルタ=が9月6日のタイ戦から2戦連続となるゴール、1-1の終了間際にMF山口蛍(26)=C大阪=が決勝点を決めた。結果次第では解任騒動に発展していたバヒド・ハリルホジッチ監督(64)は「ドラマチックな試合。美しい勝利ではなかったが、勇気の勝利だ」と胸をなで下ろした。

 会見場に現れたハリルホジッチ監督の表情は、喜びよりも安どの色が濃かった。「選手には勇気を持って勝って、おめでとうと言いたい。本当に大きい勝利。難しい試合だったが、勝利に値する試合だった」と語った。

 “勝負手”が的中した。結果次第では解任騒動にも発展しかねない2連戦で、強くこだわっていたミーティングも、選手からの要望を受け入れて時間と回数を減らした。MF香川を先発から外し、MF清武を起用した。理由について「(香川)真司よりも1日半ほど早く日本に着いたため」と説明。送り出した清武は“2アシスト”と躍動し、決断は結果につながった。

 ミスが目立ったFW本田、FW岡崎をベンチへと下げ、途中出場の山口が決勝点。劇的なゴールが決まると「(試合中は)ずっと勝つと思っていた」と打ち明け、両手を高く掲げて喜びを爆発させた。

 もっとも、大きな課題も残した。本田、岡崎だけでなく、ベンチだったDF長友を含め、日本をけん引してきた中核メンバーは、所属クラブでの出場機会が減少し、調子が上がらない。指揮官は準備期間の短さを嘆くが、結果を求めながらも、世代交代へとかじを切る必要性もある。

 次戦はMF長谷部が「この予選で一番厳しいものになる」と位置づける敵地でのオーストラリア戦。選手からは「今日のような戦いではオーストラリアには勝てない」という危機感も聞こえてくる。はるかなるロシアに向け、険しい戦いは続いていく。

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