長谷川穂積、現役引退を表明!王者のまま…3階級制覇で有終の美

会見する長谷川穂積=神戸市内のホテル(撮影・高部洋祐)
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 ボクシングのWBC世界スーパーバンタム級王者・長谷川穂積(35)=真正=が9日、神戸市中央区の神戸ポートピアホテルで会見し、現役引退を表明した。王座は返上する。

 長谷川は会見で「私、長谷川穂積は9月16日の試合を最後に引退することを決めました。引退理由は自分自身に対してこれ以上証明するものがなくなったというのがひとつ。もうひとつは心と体と一致させて世界戦をして、世界チャンピオンになるという目標で戦ってきて、前回それを達成することができ、戦う理由ももうなくなって、前回以上の気持ちを作るのが難しくなったというのが大きな理由です。チャンピオンのまま引退するという自分のわがままを聞いてくれた山下会長に感謝しています」とコメントした。

 長谷川は今年9月16日、エディオンアリーナ大阪で不利の予想がささやかれる中、同級王者のウーゴ・ルイス(メキシコ)との壮絶な打撃戦を制し、9回終了TKOで王座奪取。WBC世界バンタム級、WBC世界フェザー級王座に続く3階級制覇を成し遂げた。

 「ラストチャレンジ」を明言して臨んだこの一戦にすべてを賭け、戦前から「勝っても引退」の可能性も示唆していた。国内最年長記録となる35歳9カ月での世界王座奪取に成功した後、2カ月以上をかけて進退について熟考したが、感動的な3階級制覇達成をラストファイトに、王者のまま引退することを決断した。

 元プロボクサーの父・大二郎さんの指導で小2でボクシングを始めた長谷川は1999年11月にプロデビュー。2005年4月に14連続防衛中のウィラポン・ナコンルアンプロモーション(タイ)を判定で破り、WBC世界バンタム級王座を獲得。10度の防衛に成功後、10年4月にWBO世界同級王者のフェルナンド・モンティエル(メキシコ)に4回TKOで敗れて王座陥落。10年11月に2階級上げて空位のWBC世界フェザー級王座をフアンカルロス・ブルゴス(メキシコ)と争い、判定で2階級制覇。11年4月の初防衛戦に失敗後、5年5カ月を無冠で過ごしたが、9月に執念の復活劇を遂げて3階級制覇を達成した。

 抜群のスピードとテクニックを武器にしたサウスポーのボクサータイプで、10年以上に渡って日本ボクシング界のエースとして君臨した。生涯戦績は41戦36勝(16KO)5敗。

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