一翔レナードになる!9・16前哨戦

 「ボクシング10回戦」(9月16日、後楽園ホール)

 ボクシングの元世界2階級王者・井岡一翔(25)=井岡=は13日、大みそかの世界3階級制覇再挑戦に向けた前哨戦として9月16日、後楽園ホールで再起戦を行うことを発表し、大阪市内のジムで会見した。ノンタイトル10回戦を戦う相手はWBA世界フライ級14位のパブロ・カリージョ(コロンビア)で15勝(8KO)2敗、1分けの強打者だ。

 5月7日、IBF世界フライ級王者のアムナト・ルエンロン(タイ)に挑んだが判定1‐2で惜敗。叔父・弘樹氏から続く井岡家悲願の世界3階級制覇を逃した。

 ミニマム級、ライトフライ級と世界を無敗で制したがフライ級でプロ初黒星。「パワーで負けたというのはない」と言うが、「追う形になり距離感とかワンパターンになった」と反省はある。

 一翔はフライ級では小柄な身長165・2センチ。「これまで(体格差に)苦手意識はなかったけど、やりにくかったのは事実」とリーチで8・8センチ上回られたアムナト戦は、戦略を考えさせられる契機になった。

 参考になったのが爆発的なスピードと芸術的な技術で5階級制覇を果たしたシュガー・レイ・レナード(米国)。特に身長で7センチ上回り、同じく元5階級王者のトーマス・ハーンズ(米国)を倒した一戦の映像は繰り返し見て目に焼き付けた。

 「レナードがステップインの速さでかいくぐって、リーチの有利なハーンズの方がやりにくそうにしていた。自分の距離に引きずり込むやり方、組み立て、自分の目指すボクシングとして自分と重ねて見た」。体格差を埋めるレナード流を最高のお手本とした。

 「3階級を達成し、もう1回世界王者になる。こんなところで終わらないし、終われない。打って打たせずKOで再起を飾りたい」。3階級すら通過点。狙う5階級制覇へ向け気炎を上げた。

 父・井岡一法会長は再出発にあえて簡単ではない世界ランカーを選んだ。「普通なら選ばない防衛戦クラスの相手。そうじゃないと周りが納得しない。大みそかに世界を獲るためのテストマッチ。勝って当たり前だし、濃い内容を求める」と愛息に“試練”を与えた。

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