ヌンイラ華蓮が銀 再三の逆転勝ち

 「柔道世界選手権」(29日、チェリャビンスク)

 女子70キロ級で23歳のヌンイラ華蓮(かれん)=了徳寺学園職=は決勝で前回優勝のユリ・アルベアル(コロンビア)に小内刈りで一本負けし、銀メダルだった。男子90キロ級で19歳のベイカー茉秋(ましゅう)=東海大=は2回戦でセリオ・ディアス(ポルトガル)に払い腰で一本負けして敗退した。女子78キロ級の佐藤瑠香(コマツ)は3回戦で北京五輪銀メダルのヤレニス・カスティーリョ(キューバ)に完敗した。

 ヌンイラは女子70キロ級の頂点を目前に力尽きた。2戦連続の逆転勝ちで迎えた準々決勝は、中盤に世界ランク3位のズパンチッチが放った内股を返し、技ありを奪った。だが、昨年覇者アルベアルとの決勝は右小内刈りであおむけにされた。

 千葉県船橋市に生まれ、幼少のころは地元の相撲大会で優勝したこともある。中学で始めた柔道はなかなか芽が出なかったが、環太平洋大で五輪王者の古賀稔彦総監督に鍛えられて開花した。

 初の大舞台だが、ガーナ出身の父と日本人の母は来ていない。「五輪に呼びたいから、お金をためている。それも頑張るモチベーションになっている」。世界一に迫った経験が、夢への大きなステップとなる。

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