広島育成3年目・名原 支配下登録へ覚悟のフェニックスLで打率3割超 球団は再契約方針「来春良いスタートを」
広島の育成・名原典彦外野手(25)が「みやざきフェニックス・リーグ」で好成績をマークした。打率3割超えで、出塁率・500、11盗塁はチームトップ。今季育成3年目を終え、NPBの規定で自由契約になったが、球団は来季も育成選手として再契約を結ぶ方針。フェニックス・リーグでの活躍をステップに支配下登録を目指す。
グラウンドで誰よりも声を張り上げ、誰よりも泥まみれになる。名原の全力プレーはチームの士気を押し上げる。元気印が“勝負の4年目”への挑戦権を手にするため、宮崎・日南で最高のアピールに成功した。
「育成契約は最長3年」というNPBの規定があるため、今オフで自由契約となるが、みやざきフェニックス・リーグではメンバー入り。「(来季)再契約してもらえるようにフェニックス・リーグからアピールすることを第一に置いて意識している」と強い覚悟で宮崎に乗り込んだ。
27日に全日程を終了した同リーグでは13試合に出場し、29打数10安打、打率・345と高アベレージをマーク。出塁率・500、11盗塁はいずれもチームトップだった。「とにかく塁に出る打者を目指している。盗塁はスタートしないと勝負にならないので、切る勇気というか、そこは意識している」。俊足と積極果敢なプレーで首脳陣に強烈な印象を残した。
16日から19日にかけては新井監督が現地で4試合を視察。18日・中日戦では4出塁を記録し、結果で存在感を示した。指揮官は「体も大きくなっているし、スピードもある。精神的にもハングリーさもあるし、おもしろい選手」と高評価。努力を重ねてきた背番号121に熱い視線を送った。
そんな名原の今季は、順風満帆とはいかなかった。「勝負の年」と位置づけて臨んだシーズン。これまで「スピードを失いたくない」と体を大きくすることを避けてきたが、昨オフに覚悟を決めて肉体改造に取り組んだ。1、2年目と比べて体重を約10キロ増量。打球の力強さや加速力に手応えを感じていた。
しかし、4月にスライディングの際に左膝を裂傷。12針を縫う大けがを負い、ウエスタンの出場試合数は3年間で最少の46試合にとどまった。不完全燃焼の1年だったが「みんなやっていない時に練習しないと差が埋まらない。才能がない分、練習して追いつけるように」と気持ちは常に前を向いていた。
フェニックス・リーグの奮闘も受けて、球団は来季も育成で再契約する方針。「まずは走塁、守備を1軍レベルに。そこからバッティングを磨いて、来春に良いスタートが切れるように。もう戦いは始まっているので」と名原。持ち前の全力プレーで支配下への扉をこじ開ける。
◇名原 典彦(なばら・のりひこ)2000年6月24日生まれ、25歳。広島市出身。182センチ、85キロ。右投げ右打ち。外野手。瀬戸内高時代は3年春のセンバツに出場。青森大を経て、22年度の育成ドラフト1位で広島入り。俊足と強肩が武器。





