広島ドラ5菊地ハルン 村上斬りで鮮烈なインパクト プロ2度目登板また1回0封三者凡退
「ヤクルト11-1広島」(26日、神宮球場)
18歳とは思えぬ雰囲気を身にまとい、球界屈指のスラッガーを封じた。プロ2試合目の登板に臨んだ広島ドラフト5位の高卒新人、菊地ハルン投手が1回を三者凡退。“村上斬り”で鮮烈なインパクトを与えた。
七回に出番が巡り、先頭の古賀を二ゴロ。続く岩田を一ゴロに料理して難なく2死を奪った。ここで場内に「代打・村上」のコール。体感したスタンドの熱気を、自らに還元した。「正直、歓声がすごくて。思い切り抑えてやろうと」と闘志をみなぎらせた。初球の変化球でストライクを取り、2球目の150キロ速球で二ゴロ。軽快な足取りでベンチに戻った。
23日に1軍初昇格。同日の巨人戦で九回に1軍デビューし、1回を無安打無失点に封じていた。「1回投げたので、緊張はしてなかった。前の試合と同じように、一人ずつ抑えることを意識した」。落ち着き払ったマウンドさばきも頼もしい。
これで2試合連続の無失点。安打も四球も許しておらず、ファンの期待はさらに膨らむ。1軍では最速となる150キロに「もっと出ると思います」と自信をのぞかせた。
パキスタン出身の父と日本人の母の間に生まれ、千葉学芸から広島に入団。NPB現役最長身となる2メートル、体重115キロという恵まれた体には壮大な夢が詰まっている。「このまま、いい投球を続けられたら」と高みを見据えた菊地。金の卵が、さらなる輝きを放っていく。





