広島・斉藤“違和感”払拭へフォーム修正中 同学年・辻の1軍での活躍が刺激「まずは納得する球を」
広島・斉藤優汰投手(21)が試行錯誤の日々を送っている。ここまで2軍では主に中継ぎとして登板。8月中旬までは防御率2点台を維持していたが、先発に復帰した直近2試合で乱調。3年目右腕が“違和感”と戦っている。
斉藤がキャリアの転機ともいえる“壁”に直面している。ウエスタンではここまで29試合に登板し、3勝4敗、防御率3・60(8日現在)。高卒3年目の成績としてはまずまずの数字だが、本人は納得していない。「ずっと投げていて気持ち悪いんですよね…」と違和感を口にする。
今季は春季キャンプで新井監督から「中継ぎでいってみようか」と直接伝えられ、中継ぎとしての起用がスタートした。同じドラフト1位である森下や栗林からアドバイスを受け、準備を重ねて臨んだシーズンだった。しかし開幕後から「体が操れていない」という感覚に襲われ、好投を続ける一方で手応えを感じられずにいた。
直近2試合は先発として再びマウンドに立つも、計7回1/3を投げ、10失点、14四死球と大きく乱れた。「短いイニングでごまかしていたものがごまかしきれなくなった」と振り返るように、根本的な課題が浮き彫りになった形だ。
現在はフォームの修正に取り組む日々が続く。「元々インステップに入っていくタイプなんですけど、力が右打者方向に流れている。良い時は力がキャッチャー方向に向いていた。今は大げさに体を開くぐらいの意識でやってます」と自身の課題を明かし、改善に努めている。
そんな中、同学年の辻が支配下登録を勝ち取り1軍で活躍中。「刺激しかない」と同期の活躍も原動力になっている。「まずは納得するボールを投げられるように。そこを目指してやっていくだけかなと思います」と斉藤。答えを求めて試行錯誤の日々を過ごしていく。
◇斉藤 優汰(さいとう・ゆうた)2004年5月27日生まれ、21歳。北海道出身。189センチ、94キロ。右投げ左打ち。投手。苫小牧中央高では甲子園出場経験なしも、将来性を見込まれて22年度ドラフト1位で広島に入団。今季、5月2日・中日戦でプロ初登板。1回無失点で初奪三振もマーク。最速156キロ。





