広島・坂倉 2戦連発!CS進出へ頼んだ“反攻の9月” 「頑張らなきゃいけない」連敗&4位転落も2位まで2・5差
「ヤクルト7-4広島」(31日、神宮球場)
広島が最下位・ヤクルトに連敗し、4位に転落。神宮で4年連続の負け越しも決まった中、坂倉将吾捕手(27)が意地を見せた。五回に中犠飛を放ち、八回先頭では今季初の2戦連発となる5号ソロ。8月は打撃不振もあった中、復調気配を漂わせた。CS進出を懸け、いよいよ9月戦線に突入。5勝20敗の大失速を味わった昨季と違う姿を示し“反攻の9月”にしていく。
硬い表情を崩すことなく、坂倉はダイヤモンドを一周した。追い上げムードを高めた一撃も、勝利に直結しなかったことが悔しい。ただ、週明けからの戦いに光が差し込んだのも事実。今季初の2試合連続本塁打で、勝利への執念を体現した。
4点を追う八回先頭。カウント3-1から木沢のカットボールを迷いなく振り抜いた。打球は弾丸ライナーで、あっという間に右翼スタンドへ突き刺さった。前日に続く5号ソロに「ちゃんとタイミングが取れて、振れているので」と冷静に現状を分析した。
3点ビハインドの五回は、1死一、三塁で中犠飛。下手投げ右腕・下川の低めカーブに泳がされながら、最後は右手一本でバットに乗せた。この場面に「食らい付けるようになったというか、いろんなタイミングもしっかり取れているので」と打席内で示した対応を前向きに捉えた。
今3連戦が始まる前まで、8月は打率・171と低空飛行が続いていたが、27日・巨人戦の試合前練習で新井監督から直接指導を受けたことが不振脱出のきっかけとなった。29日のヤクルト戦で64打席ぶりとなる先制打を放つと次打席でも適時打。今季初の2打席連続適時打と躍動した。
勢いは止まらず、30日も3点を追う九回無死一塁から右越えに2ラン。復調ぶりを強く印象付けた。この日の2打点も含めて、3連戦は全て打点をたたき出した。「(状態が)急に上がることはないので、ちょっとずつでも良くなるように。(その中でも現状は)良くなってきているので、継続していけるように」と確かな上昇ムードを漂わせ、9月の戦いに挑む。
その9月は苦い記憶がある。昨季は8月まで優勝争いを演じながら、5勝20敗の大失速。優勝はおろかAクラス入りも逃す屈辱を味わった。今年のCS争いは、まれにみる混戦。まずは2日から本拠地で3位・DeNAと直接対決が控えており、重要な3連戦になる。
勝負の9月に向け「チーム的にも頑張らなきゃいけないと思うので、頑張りたいと思います」と口元を引き締めた坂倉。力強い足取りで、ラストスパートを駆け抜けていく。





