広島・高 プロ初勝利の裏にあった泥くさいまでの「学び」の姿勢 「僕、プライドとかないんで。全部が勉強です」

 「広島3-1中日」(1日、マツダスタジアム)

 広島の大卒2年目・高太一投手がプロ初先発で初勝利をマークした。走者を背負いながらも、最速151キロの直球を軸に6回5安打1失点の好投。チームは約1カ月ぶりの連勝で8月を白星発進とした。

  ◇  ◇

 プロ初勝利の裏には、泥くさいまでの「学び」の姿勢があった。

 さかのぼること昨年2月。新人合同自主トレ期間中の大野練習場でのことだった。練習に訪れていた来日1年目のハーンを見つけた高は新助っ人の元へ、駆け寄っていった。

 「スライダーの投げ方を教えてください」

 この日がほぼ初対面だったが、高の真剣な表情にハーンも快く対応。握り方やリリースの感覚など、丁寧に教えてくれたという。

 さらにシーズン中には、昨季まで在籍していたナックルボーラーの坂田からナックルの握りを伝授され、ひそかに練習していたことも。結果的に、試合で使えるレベルには届かなかったが、そこに至る過程こそが財産となっている。

 「まずは何でもやってみることが大事。僕、プライドとかないんで。全部が勉強です」

 積極的に技術を盗み、失敗を恐れずトライする姿勢。そのひたむきさが、プロ初勝利につながったことは間違いない。まだまだ発展途上の左腕が今後どんな投手になっていくのか楽しみだ。(デイリースポーツ・高橋涼太朗)

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