カープ新助っ投ハッチ 初黒星でも新井監督「次の登板に期待」 本拠地デビュー「この登板を糧にして」
「広島0-4中日」(6日、マツダスタジアム)
視線を落とし、悔しさをかみ殺すように足場をならした。来日初登板初先発に臨んだ広島のトーマス・ハッチ投手(29)は5回3失点で初黒星。四回まで粘りを見せたが、一発に泣いた。「この登板を糧にして次に進んでいけたらと思う」と降板後は必死に前を向いた。
初回は三者凡退と上々の滑り出し。二回は不運な当たりも重なって2死満塁とされるも、涌井を三ゴロ。味方の好守にも助けられた。三回1死一、三塁から中田の中犠飛で先制点を献上したが、その後は再び2死満塁のピンチをしのいだ。「全体的に、非常にいい状態で投げられた」と自身に及第点の評価を与えた。
ただ、試合の流れとしても痛かったのは1点ビハインドの五回。2死一塁で、細川に甘く入った初球をバックスクリーンに運ばれ2ランを浴びた。我慢の投球を示していた中での来日初被弾。「制球ミスというところ」と唇をかんだ。
収穫はセットポジションでの投球。キャンプから走者を背負った場面でのクイックが課題だったが、この日は1四球にとどめた。新井監督も「いろいろ吸収しようと、クイックも改善しようと取り組んでくれている。また次の登板に期待したい」と背中を押した。
本拠地デビューに右腕は「非常にいい雰囲気の中で野球ができた」と地元ファンの熱気を体感した。「まだまだ、いい投球ができるように頑張っていきたい」とハッチ。次戦こそ、節目の白星をつかみ取る。




