広島・羽月 主力大量不在に救世主だ 2位死守へ決勝打 新井監督「若い同級生コンビがナイスバッティング」

 6回、小園の適時打で生還した羽月はナインと喜び合う(撮影・田中太一)
 6回、先制適時打の羽月は塁上で大喜び!(撮影・田中太一)
 6回、先制適時打を放つ羽月(撮影・田中太一)
3枚

 「中日ドラゴンズ0-3広島東洋カープ」(17日、バンテリンドーム)

 広島の羽月隆太郎内野手(23)が柳を攻略し、決勝の適時二塁打を放った。0-0の六回2死一塁で右翼線へ運んだ。長打は昨年9月17日・DeNA戦で左中間へ適時二塁打を放って以来、ちょうど1年ぶりだ。天敵からの得点も3試合ぶり。負傷による離脱者が相次ぐ中、若鯉が2位死守を目指すチームに価値ある勝利をもたらした。

 笑顔とともに両拳を力強く握った。三塁コーチを務める赤松外野守備走塁コーチには何度もヘルメットをたたかれ、祝福を受けた。敵地で柳攻略に成功。チームを勝利に導く決勝打を放ったのは、羽月だ。

 「インサイドが続いていた。(内角球を)1球だけ狙おうかなと思っていたら、たまたま来た。反応が良かった」

 0-0の六回2死一塁。読みがピタリと当たり、3球目の膝元直球を鋭く振り抜いた。右翼線へ打球をはじき返すと、本塁への送球間に一気に三塁へ。適時二塁打で待望の先制点をもたらした。

 今季はこの日まで放った6安打全てが単打だった。長打は左中間へ適時二塁打を放った昨年9月17日のDeNA戦以来。1年ぶりに手に残る感触は格別だった。

 貴重な1点だ。柳からの得点は3試合ぶり。バンテリンドームで対戦した8月13日は9回無安打無得点に封じられ、前回対戦の9月3日も6回1/3を無得点に抑え込まれた。

 新井監督は羽月に続いて左前適時打を放った小園も含め、「若い同級生コンビが粘り強くナイスバッティング」と目尻を下げた。鮮やかな先制劇が九里を勇気づけ、チームのムードを押し上げた。

 羽月にとっても思い出に残る適時打だ。「『きょうも打つなよ』、みたいな感じで言われました」。柳は自身と同じ宮崎県出身で、この日の試合前もあいさつし、少しだけ言葉を交わした。今季初対戦。昨季は3打数無安打に抑えられており、快音を響かせたのは21年以来となった。

 2位死守を目指す戦いの最終盤。チームが苦手とする右腕を攻略したことは意味がある。さらに菊池、上本、西川に続き、この日、野間が出場選手登録を抹消された。主力野手不在の中で若鯉が存在感を示し勝ち取った1勝は、新井鯉をさらにたくましくするはずだ。

 「広島でCSを戦って優勝、日本一を目指して頑張りたい」

 羽月は力強い言葉を残してバスへ乗り込んだ。残り8試合。全力を尽くして白星を手にする。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス