カープ田村 5戦連続安打&初2戦連続マルチ 「いい感じに打てています」高卒2年目がチームに刺激

 「広島東洋カープ3-9阪神タイガース」(16日、マツダスタジアム)

 バットを振り切ったからこそ生まれた安打だ。六回1死一、二塁。広島・田村俊介外野手(20)が詰まりながら左前打を放った。5試合連続安打。「良い感じに打てています」。与えられたスタメン機会で、しっかりとアピール成功だ。

 打席の中で心がけるのは、打ちにいくまでの過程。「タイミングを早くとって、先に準備をしていこうとやっています」。150キロ超の直球や、鋭く曲がり、落ちる変化球にも対応しなければならない。試行錯誤しながら、必死に食らいついている。

 今季、若手野手がレギュラー組を脅かすことは少なかった。CSや来季を見据えたとき、選手層を厚くするためには彼らの台頭が不可欠。成功と失敗を繰り返しながら、結果を出し続ける田村の存在はチームに刺激を与えているに違いない。

 八回1死では高めの直球を力強く引っ張り、二塁強襲の内野安打で出塁。フルスイングだったからこその一打で、初の2試合連続複数安打となった。

 「打席もいっぱいもらって、その中で結果も出ている。与えられたところでのチャンスを、これからも逃さないようにやっていきたい」

 高卒2年目の若鯉は前を向き、力を込めた。ギラギラした目が頼もしかった。

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