今季初勝利の広島・野村に佐藤義則氏「スピードはなくてもコントロールが良ければ抑えられるお手本のような投球」

 先発し、力投する野村(撮影・田中太一)
久々に勝ち星を挙げ、スタンドの声援に応える広島・野村祐輔。左奥は先制2ランを放った広島・小園海斗=マツダスタジアム(撮影・田中太一)
 6回、中野を遊ゴロに打ち取り、野手をたたえる野村(撮影・高部洋祐)
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 「広島4-0阪神」(6日、マツダスタジアム)

 広島先発の野村は6回3安打無失点で今季初勝利。今季初登板となった前回6月29日のDeNA戦でも、勝ち投手にはなれなかったが、6回3安打無失点と好投しており、デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏(68)は「スピードはなくても、コンロールが良ければ抑えられるというお手本のような投球」と、ベテラン右腕を絶賛した。

  ◇  ◇

 野村は素晴らしい投球だった。ストレートのスピードは140キロそこそこしか出ないが、きっちりとコースを突いて阪神打線に的を絞らせなかった。右打者にはシュートをうまく投げていたし、特に良かったのが左打者へのカットボール。ことごとくバットを詰まらせて凡打に仕留めた。

 150キロ超えが全盛期の時代に、スピードはなくても、コントロールが良ければ抑えられるというお手本のような投球だった。高さとコースさえ間違えなければいい投球ができることを示してくれた。ここ数年は結果を残せず、苦しい時期を過ごしたようだが、2試合続けて好投したことで、まだまだやれるということを証明した。

 年齢的もまだ34歳と老け込むには早い。登板間隔は少し空けながらになるかもしれないけど、今後も先発ローテーションに入って5、6イニングは十分に投げられる。首位追撃を目指す広島にとってもベテラン右腕の復活は頼もしい限りだ。

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