広島の「ケガ人情報のオープン化」 北別府氏が歓迎「情報を隠せばデマにつながる」

 広島・新井貴浩監督(45)が独自色を次々に打ち出している。そのひとつに故障者情報のオープン化も。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「非常にいいこと」と歓迎したうえで、「解説者として感じることも多かったのではないか」と話す。

 ケガ人の情報を公表するのは非常にいいことだと思うね。詳細も含めて公表されれば、メディアを通して正確に伝わってくる。

 これまでは上半身とか下半身の「コンディション不良」という表現でしか情報を得られなかったからね。実にファン第一主義を考える新井監督らしい“改革”だと思う。

 ファンばかりでなく解説する側にとっても、ありがたいことですよ。「○○選手はどうしたんでしょうね?」と振られても、大まかな話しかできなかったというのが現状だったから。

 しかし、故障箇所がはっきりすれば、具体的に解説のしようもあるわけですよ。長年、故障と戦ってきた私たちの経験も活かして話すことができる。

 ケガの内容が公表されないことで最も気になっていたのはデマ。ありもしないことが噂になってSNSで拡散される怖さがあった。これは選手にとってマイナス以外のなにものでもないからね。

 そういう意味でも1軍登録抹消の際、可能な限り詳細な情報開示をするのが望ましい。当然だが、試合に出ている選手の故障情報は別モノ。これは戦略上、問題があるからね。

 故障者に関する“情報隠し”の傾向は何年か前から球界全体の主流になってきている。かつてはこれほど神経質にはなっていなかったように思うね。故障に限らず、昔はいろんなニュースが新聞を賑わしたもんです。

 かくいう私も故障した時は、あやふやな発表しかしませんでしたけどね。プライベートな話ではスポーツ新聞がスクープした形になった結婚ですよ。

 20勝したらプロポーズ。できなければ延ばそうと思っていた年があってね。シーズン途中は雑念を払いたいから“もう少し待って”という注文を無視してのフライング。待ってくれたほかの新聞社の人に申し訳なくてね。

 まあそういうプライベートな情報はまだいいとして、ケガはファンも心配するだろうし。スクープや噂レベルではない正確な情報というのは本当に助かるね。

 新井監督は就任以来、坂倉の捕手専念にはじまり、投手と野手の主将制廃止、黒田博樹氏の球団アドバイザー招請など、矢継ぎ早に独自色を打ち出している。

 今回の「ケガ人情報」などは解説者という立場で疑問を感じていたのかもしれない。チームにいる時と、外から内を見るのとでは見え方が違うのだろう。違う目線で見たことを具現化してくれそうな新井監督に期待大ですよ。

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