カープ新井監督 三振恐れるな 若鯉よ積極性貫け 愛情たっぷり初の直接指導

 「広島秋季キャンプ」(15日、日南)

 広島の新井貴浩新監督(45)がキャンプ合流2日目の15日、初の直接指導を行った。打撃練習中、ケージ裏で数人の選手に身ぶりを交えて助言。二俣翔一内野手(20)には三振を恐れない重要性を説き、午後からの紅白戦で2打数1安打と早速、結果が出た。チーム一丸の雰囲気にも気を配り、若鯉の成長を後押しする。

 2つ並んだ打撃ケージの間で、新井監督は選手たちのスイングに熱視線を送った。午後からの紅白戦に向けた午前の打撃練習。一人一人のスイングを目で追いながら時折、言葉を交わして笑みを浮かべる。キャンプ合流2日目で初の直接指導。「指導というほどでもない。いろいろな意見交換。たわいもない話」と笑ったが、その表情は充実感にあふれていた。

 支配下選手登録になったばかりの二俣に助言する場面もあった。「ボール球を振ってもいいから、とにかくどんどん振れと。打ちにいきながらボール球を見極めるのが理想だけど、関係ないから」と打席の中で積極的を貫くことを求めた。

 すると午後からの紅白戦。白組の「3番・三塁」で先発出場した二俣は四回の第2打席で塹江から左前打。1ボールからの2球目を力強くはじき返し、早速快音を響かせた。

 左飛に倒れた第1打席も、初球を振ってファウル。受けた教えを実戦の場で即座に体現し、新井監督は野手で目立った選手に「二俣がしっかり振れていた。いい入り方、いいアプローチができていた」と目尻を下げた。

 助言の効果を二俣も実感する。「打席の中でも余裕が出て、三振OKぐらいの気持ちで初球から受け身にならず、自分から仕掛けられた」とうなずいた。「ただ体で振るだけではなく、(バットの)ヘッドの使い方がうまいからヘッドを利かせた思い切ったスイングを」と技術面でもアドバイスを受けた。

 この日は二俣以外にも大盛や正随らの指導にあたった。新井監督は現役通算、歴代21位の2203安打。その一方で、三振の数は同7位の1693個を数えた。凡打を重ねる中でも失敗を恐れず、積極性を失わないことの大切さは身をもって知っている。

 「ストライクはスイング、ボールは見極める、そんなのできたらみんな3割打者。ミスを恐れるのではなく、ガンガン振っていきなさい、と言っています」と指揮官。“新井流”のエッセンスも加えながら、愛情たっぷりの指導でナインの力を引き出していく。

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