広島・大盛 2年ぶり猛打ショー! 電光石火、初回初球三塁打 すぐさま捕逸で生還
「広島3-4巨人」(26日、マツダスタジアム)
試合開始早々、一塁ベンチを覆った黒雲を振り払った。しぼみかけた球場のムードを再び引き寄せた広島・大盛の一打。電光石火の快音で自軍に活気を与え、プロ入り2度目、2年ぶりの猛打賞と気を吐いた。
3点を先制された直後の初回だ。山崎伊の初球を逃さず捉え、左中間への三塁打。「真っすぐが来るだろうなと思って準備していた」と狙い通りの一打だったと振り返る。
初球で凡退なら相手右腕を助けることにもなりかねない場面。だが「1番だったので、消極的になっても仕方ない」と積極性を貫き通した。続く羽月の打席での捕逸で本塁生還。グラウンドを駆け抜け、1点をもぎ取った。
二回は左前へ運び、九回は無死一塁で打席を迎えた。空振り、ファウルと送りバントを失敗し、代走・曽根の二盗失敗も重なった中、大勢から右翼線二塁打。単打と思われた打球だったが「打った瞬間に右翼が中堅の方に寄っていたのが見えた」と一瞬の隙を突いた。犠打失敗を反省しつつ「本当に意地で」と必死の思いで快音につなげた。
20年9月9日・ヤクルト戦(マツダ)以来プロ2度目の猛打賞。コロナで離脱中の主力選手の復帰も間近となり、出番も限られる。「自分の実力で(1軍に)上がってきたわけではない。『残そう』と思ってもらえるように」。泥臭く、己の存在価値を高めていく。





