カープ 今季初の最下位危機 逆転負け後半戦2度目6連敗で中日と1差 今季最多借金8

 9回の攻撃を見つめる河田監督代行(中央)
 2回、中村の中飛で三塁からホームへ生還を好返球で阻止する大盛(撮影・開出牧)
 本塁で刺される三塁走者・村上。捕手・磯村
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 「ヤクルト6-2広島」(24日、神宮球場)

 広島が逆転負けで6連敗。今季ワーストの借金8となり、最下位・中日に1ゲーム差に迫られた。それでも昇格即先発となった大盛穂外野手(25)が二回無死満塁は本塁への“レーザービーム”で失点を阻止し、五回は2年ぶりの本塁打となる1号ソロ。主力が離脱する中、攻守で奮闘を見せた。若ゴイが生み出す勢いに乗って、窮地からの脱出を目指す。

 肩を落とし、赤いユニホームをぬらしながら選手たちは神宮を後にした。先手を奪ったのもつかの間、終わってみれば完敗。優勝へ突き進む首位チームに力の差を見せつけられ、後半戦2度目の6連敗で今季ワーストを更新する借金8。竜の足音も聞こえてきた。

 三回から六回まで毎回失点し、追い上げる反発力も乏しかった。マクブルームが同点の四回無死一塁で三ゴロ併殺に倒れ、2点を追う六回無死一、二塁も遊ゴロ併殺打。河田監督代行は「きょうはライアン(マクブルーム)がブレーキになってしまった。また、奮起してもらうしかないですね。4番ですから」。変わらぬ期待を寄せたが、主砲のバットが湿ったことは逆転負けの一因となった。

 それでも明るい話題はあった。この日1軍に昇格した大盛が昇格即スタメンで猛アピール。中堅の守備では二回無死満塁から本塁へワンバウンドでストライク送球。“レーザービーム”で三走・村上を刺した。「守りながらずっと、いいボールを投げようと思っていた。理想通りにできた」と振り返った。

 守備で乗った勢いをバットにも乗せた。2点を追う五回1死。高梨から左翼席へ2年ぶりの一発となる1号ソロ。23日に秋山の戦線離脱が決まり、昇格を告げられたのは同日夜。「チャンスはあまり回ってこないと思う。本当に、しがみついていかないと」と大盛は必死の思いを口にした。当日移動で試合に臨み、攻守で放った輝きは苦しむチームの希望になった。

 チームはヤクルト戦の2年連続負け越しが決定。連覇を目指すチームに、辛酸をなめるシーズンとなった。6連敗で下降線をたどる中、最下位・中日に1ゲーム差に迫られた。25日に広島が敗れ、中日が勝利しても順位に変動はない。だが、悪循環が続けば今季初の最下位転落は現実味を帯びてくる。

 反攻に必要なのは、強い精神力と結束力。矢野や羽月も、バットで快音を響かせたことは収穫だ。「ガムシャラなところを見たい」と河田監督代行。正念場の8月戦線。一丸で負の連鎖を断ち切りたい。

 ◆中日と1・0差 広島は最下位・中日に1・0ゲーム差に迫られた。広島が25日も敗れると勝率・461になるが、中日は25日に勝っても勝率・459のため、25日の広島最下位転落はない。

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