広島 DeNA戦5連敗20年ぶり 光は九回マクブルーム弾 河田代行「食らいつく姿を」
「DeNA6-5広島」(20日、横浜スタジアム)
広島が競り負けて3連敗を喫し、DeNAに対しては2002年以来20年ぶりの5連敗となった。悔しい敗戦となったが、1点を追った八回には、ライアン・マクブルーム内野手(30)が一時同点の13号ソロ。六回を終えて4点のビハインドを背負ったものの、七回には3点を返すなど意地を示した。終盤に示した打線の粘りを、21日の対戦では勝利につなげたい。
赤いカッパをぬらしながら、最後の願いを託した鯉党からため息が聞こえた。九回、山崎を土俵際まで追い詰めながら、あと一歩及ばない。3連敗を喫して、DeNA戦は2002年以来、20年ぶりの5連敗と不名誉な記録に並んでしまった。
1点を追う九回は1死から代打・中村健が内野安打で出塁。その後、相手の失策が絡み1死三塁の絶好機が訪れた。敵地の左半分が熱気に包まれて期待も高まったが、ここで堂林が三ゴロ。代走・曽根が本塁で憤死し、最後は2死一塁で羽月が空振り三振に倒れた。河田監督代行は「必死に食らいついて、やってはいるけどね。しょうがない」と責めることはしなかった。
相手先発・石田には中盤まで苦戦。この日を含めて相手先発が左腕の試合に限れば、チームは6連敗となった。懸案を払しょくできないもどかしさは増幅する一方、マクブルームの躍動がチームに光をもたらした。
初回は2死二塁で先制の左前適時打。1点を追う八回は1死から左中間へ同点の13号ソロを突き刺し、一時試合を振り出しに戻した。「しっかり振り負けないようにして、バットの芯で捉えられた」と7月16日の巨人戦以来となる一発を振り返った。同球場での本塁打はこの日が初。これでセ・リーグの本拠地球場全てでアーチをかけ、来日1年目で“セ界制覇”も果たした。
チームとしては、新型コロナウイルスの影響で、菊池涼と小園が離脱中。二遊間は前日から羽月と矢野が守っている。この日は2人で計7打数無安打。レギュラーの穴を埋める働きは果たせなかったが、河田監督代行は「結果を出すというより、食らいついていくような姿を、あしたまた見たいなと思う」と泥臭く執念を体現したプレーに期待する。
意地を見せたのはマクブルームだけじゃない。六回を終えて4点を追う展開の中、七回は会沢の適時二塁打に続き、代打・松山、堂林の適時打で1点差にまで迫った。「厳しい中で5点が取れたのは、あすにつながると思う」と4番は前を向く。真夏の戦いで迎えた正念場。ナイン一丸で潮目を変える。
◆20年ぶりの屈辱… 今季DeNA戦は7月14日から5連敗となり2002年以来、20年ぶりの屈辱。この日でカード勝敗成績は12勝7敗。あと1勝で2年連続のDeNA戦勝ち越しが決まる状況から5試合足踏み状態となっている。





