広島入り秋山 オーナーから「ボロボロになっても2000本」背中押され決意の合流

 広島入団が決まった秋山翔吾外野手(34)=前パドレス傘下3Aエルパソ=が30日、マツダスタジアムで入団会見に臨んだ。会見では、松田元オーナー(71)に通算2000安打達成について背中を押されたことを明かした。これまで日米通算1476安打を記録しており、チームを勝利に導く1本1本を積み重ねながら大台を目指す。契約は2024年までの3年で、年俸は出来高を含め総額5億円(金額は推定)。背番号は「9」に決まった。

 無数のまぶしいフラッシュを浴びながら秋山が背番号「9」のユニホームに袖を通した。赤い帽子をかぶると左拳を力強く握る。広島で始まる新たな野球人生。会見では強い思いを言葉に変えた。

 「カープにお世話になることを決めて、この日を迎えられたことにまずはホッとしています。もう一回、レギュラーを取るということをやっていきたい」

 古巣の西武、ソフトバンクからもオファーを受けた。広島とは24日に都内で交渉した。

 「選手としてまだまだ長くやりたいという思いと、鈴木本部長から2000本という言葉が出てきたことをうれしく思いました」

 日米通算で1476安打を放ち、2000本まで残り524本。球団からの熱い言葉が胸に刺さった。

 この日の会見前、松田オーナーからも背中を押された。「ボロボロになっても2000本を打ってくれと言われた。ありがたかった」。広島での達成は16年の新井が最後。「それ(2000安打)が早くなればなるほどチームに貢献できている。簡単に積み上がるものではないと思うが、個人の目標としてそういう数字も持ちながらやりたい」。響かせる快音1つ1つでチームを白星に導いていく。

 会見後は早速チームに合流。試合前練習の円陣では自己紹介し、外野ノックや打撃練習などで約1時間半、汗を流した。フリー打撃では40スイングし、広角へ鋭い打球を放った。38スイング目には右翼席へ放り込んだ。

 6月上旬に新型コロナウイルス陽性判定を受け、グラウンドで全メニューをこなすのは久しぶりだった。「楽しかった。緊張というか、気持ちの中でいろんな張りもありブレーキをかけながらやっていたところもある」。2日からは2軍に合流し練習強度を上げながら実戦を重ねていく。

 「焦らないでいいという言葉に甘えず、しっかりとしたものを早く取り戻せるようにしたい」。真っすぐ前を向いて力を込めた。広島に笑顔をもたらすため全力を尽くす。 

 ◇秋山 翔吾(あきやま・しょうご)1988年4月16日生まれ、34歳。神奈川県出身。183センチ、86キロ。右投げ左打ち。外野手。横浜創学館、八戸大を経て10年度ドラフト3位で西武入団。首位打者(17年)、最多安打(15、17~19年)。15年はシーズン最多216安打の日本記録。19年オフに海外FA権を行使してレッズに移籍。15年プレミア12、17年WBC日本代表。

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