広島・堂林、6年ぶり甲子園弾!今季12度目マルチでガッチリ首位打者キープ・437

 「阪神9-4広島」(21日、甲子園球場)

 絶好調男の快進撃は止まらない。広島・堂林翔太内野手(28)が初回に6年ぶりの甲子園弾となる先制の5号ソロ。七回にも左前打で早くも今季12度目のマルチ安打としたが、チームは引き分けを挟んで連敗。今季ワーストの借金5となったが、打率・437で首位打者をひた走る背番号7が白星を導く。

 白球とバットの衝突音が、銀傘に心地よくこだました。快音を残した堂林がダイヤモンドを一周する。特別な意識はないかもしれない。それでも、背番号7と甲子園は太い糸で結ばれている。聖地で放った6年ぶりの一発は、敵地の鯉党を試合開始早々に喜ばせる先制の5号ソロとなった。

 初回2死で迎えた第1打席。マウンドには同学年の阪神先発・秋山。「変な意識はしないで、いつも通りの意識で入っていきました」と平常心を保って打席に入った。その初球、内角138キロのシュートにうまく反応して芯に乗せた。

 球場全体が一瞬の静寂に包まれた後、打球は一直線で左翼ポール際に吸い込まれた。本塁を踏むと、「誠也がどこかの試合から始めて始まった」という、ジャンプしてお尻を突き合わせる“ヒップアタック”パフォーマンスで喜びを分かち合った。

 先週17日からのヤクルト3連戦では計7安打をマークしたが、初球打ちは一度もなかった。それを踏まえた「今日は初球から狙っていきました」という積極的な姿勢が奏功。初球を一発で仕留める集中力と技術が、現在の“覚醒モード”を支える要素の一つだ。

 高校時代の堂林は言わずと知れたスーパースターで、09年夏の甲子園を全国制覇。中京大中京のエース兼4番打者として栄冠を手にした。そしてプロ3年目の4月24日にプロ初本塁打。その球場も甲子園だった。自身の野球人生でのハイライトとなる場面が聖地となる巡り合わせ。やはりこの男には、甲子園が似合う。

 七回には左前打で出塁し、今季12度目のマルチ安打。直後に鈴木誠が2ランを放ち「しっかり得点につながった。やれることをやっていくだけ」と自らに言い聞かせた。チームは引き分けを挟んで連敗。借金は今季ワーストの5となったが、甲子園に愛された背番号7が阪神戦初勝利を導く。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス