林 希望のマルチ 紅白戦で長打力魅せつけた
「広島紅白戦、紅組1-4白組」(5日、天福球場)
日南から鯉党へ、確かな希望を届けた。1-1の五回2死一塁、高卒ルーキー・林が平岡のカットボールをフルスイングだ。引っ張り込んだ打球は痛烈に右翼線を破る適時二塁打。決勝点を呼び込む一打を含むマルチ安打の活躍に、佐々岡監督も目を細める。
「結果を残せたことはうれしいです。今、取り組んでいることが実戦でできました」
シーズン中から結果を追い求める余り、長打力という最大の長所が消えていた。だが、キャンプインと同時に「飛距離と長打が出るように」と持ち味を再確認。「間と体重移動」を強く意識した。前日の練習中には西川から「(体重を)後ろに残してみたら?」と助言をもらった。松山、西川、野間…。先輩の助言を糧に、実戦で結果を出した。
練習でもゴロの割合が減り、長打が激増。午前中のフリー打撃では右中間へ推定130メートル弾を放ち、ファンを驚かせた。試合後のロングティーでは他の選手の倍となる2カゴ(500~600球)のノルマを課せられながらも、必死にボールをはじき返した。
今キャンプは同じ高卒ルーキーの小園、羽月が参加。「負けたくない。同期が打てば悔しいし、自分も打たないといけない」と言う。ライバルたちに負けないためにも、懸命にバットを振る。