無敵・本拠のはずが…マツダ6連敗 松田オーナー 異例の練習視察も4年ぶりの屈辱

 「広島2-7ヤクルト」(4日、マツダスタジアム)

 広島が引き分けを挟んで今季2度目の5連敗を喫した。マツダスタジアムでは15年以来4年ぶりの6連敗。試合前練習中には松田元オーナー(68)がチームを視察。緒方監督やナインに声をかけたが、勝利には結び付かなかった。首位・巨人とは6ゲーム差に広がり、3位DeNAが0・5差に迫ってきた。

 最後まで声をからした鯉党の願いは届かなかった。5点を追う九回、3試合連続で2軍との親子ゲームに臨んだ代打・野間の痛烈な打球は遊ゴロ。一瞬の歓声は大きなため息に。前半戦の首位ターンは消滅。緒方孝市監督は約10秒で、一方的に会見を切り上げた。

 「なかなか地元で勝てなくてファンの方に申し訳ない。選手は最後まで諦めずにやっているので、連戦も続くので、また切り替えて明日頑張ります」

 昨季まで圧倒的な勝率を誇った本拠地で勝てなくなった。6月20日のロッテ戦での白星を最後に4年ぶり6連敗。リーグ優勝した過去3年間はなかった本拠地での黒星地獄だ。

 6試合ぶりに先取点を挙げて主導権を握ったはずが、ジョンソンが試合を壊した。1-0の三回、守備のミスからピンチが広がり、球審の判定にもイライラ。3回5安打5失点KOに不満タラタラの表情でマウンドを降りた。

 新オーダーも不発に終わった。不動の2番菊池涼を15年8月20日・中日戦以来4年ぶりに1番で起用。2番に西川、3番にメヒアを抜てきした。4点を追う三回はメヒアの押し出し四球で1点を返し、なお1死満塁。ここで4番・鈴木が打席に立ったが…三ゴロ併殺。この夜は計3併殺とつながりを欠いた。

 試合前練習中には松田オーナーがグラウンドを訪れて約20分間、チームを視察した。小窪、松山らに声を掛け、悩める緒方監督には「負けるのはしょうがない。本人は悔しいだろうけど」と心情をおもんぱかった。「見に来ただけ。激励じゃない。からかいに来ただけ」。チーム状態については「これ(波)はあるけど、貯金があれば十分。いいと思うよ」と評価。オーナーの異例の登場に士気は高まっていたが…。

 「適当にやっている選手は誰もいない。勝ち負けのあることなので、こういうこともあると思うしかない。いい勉強だと思って、1試合1試合、無駄にしないようにやりたい」。帰り際、鈴木は改めて覚悟を明かした。前半戦は残り6試合。このままでは終われない。

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