誠也 これぞ4番じゃ!逆転3ラン セ・トップタイ61打点 貯金も最多「21」

 「広島6-4中日」(2日、マツダスタジアム)

 これぞ4番の仕事だ。広島の鈴木誠也外野手(22)が一振りで試合を決めた。3-4の八回1死一、三塁から左翼席へ逆転の16号3ラン。チームを今季26度目の逆転勝利に導いた。3連勝で貯金は今季最多の21。鯉の独走態勢が整いつつある。

 お祭り騒ぎだ。真っ赤に染まったスタンドから「誠也」コールが鳴りやまない。これぞ4番の仕事。鈴木が一振りで試合をひっくり返した。

 「思い切っていこうと思っていた。後ろが松山さんでしたし、松山さんにも『思い切ってどんどん振っていくんで、よろしくお願いします』と言っていた。それがああいう形になってよかった」

 1点ビハインドの八回1死一、三塁。大歓声に包まれながら、打席へ向かった。又吉の初球は、足元への厳しいボール球。体勢を崩されたが、全く動じない。2球目の内角直球を強振。打球は弾丸ライナーで左翼席へ突き刺さった。

 逆転の16号3ラン。普段は本塁打を放っても表情一つ崩さないが、スタンドインを確認すると何度も右こぶしを震わせた。「打席に入る前にすごい声援が聞こえ、その期待に応えられたうれしさもあった。結果が出ない中でも4番にずっと使ってもらっている。ホッとした」と思わず感情を爆発させた。

 1日の同戦では4打数無安打。内角球に対応したい-。その強い思いから自然とオープンスタンスになっていた。「なかなかいい結果が出ていなかったので、結果を残そうと思っていたら勝手になっていたのかもしれない」。3打席無安打。最後は結果にとらわれず、無心で挑んだ。

 勝利を導く決勝弾。内角球を鮮やかにさばいたスイング。「自然と元に戻っていた」。打席内に残された足形はスクエアに戻っていた。

 チームをけん引する若鯉のたくましい姿に緒方監督も賛辞を惜しまない。「カープの4番が試合を決める大きな逆転ホームランを打ってくれた。本当に頼もしく成長してくれている。ああいうところで最高の結果を出してくれる」と高く評価した。

 試合後もベンチ裏でバットを振った22歳。まだまだ成長曲線は右肩上がり。「これに満足せず、また次、頑張りたい」。リーグトップタイの61打点にも満足感はない。鈴木の心は向上心で満ちあふれている。

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