誠也 右翼スタメンで侍デビュー つなぐ意識と積極性「どんどん見せる」
「侍ジャパン強化試合、日本-メキシコ」(10日、東京ドーム)
野球日本代表「侍ジャパン」に参加している広島の鈴木誠也外野手(22)が、右翼スタメンで侍デビューする。9日の練習で行われたシートノックでは、ただ1人右翼の守備位置に就いて打球を追った。シーズンで「神ってる」活躍を見せた22歳が、日の丸を背負って世界一に向けた前哨戦に臨む。
並み居る強打者の中でも、存在感は際立っていた。「神ってる」男、鈴木がシートノックで強肩を披露。大谷らと並んだ打撃練習でも左右に鋭い打球を連発した。成長著しい22歳。侍ジャパンデビュー戦は、スタメン出場が濃厚になった。
「強化試合ですが日の丸を背負うのは、野球をやっている以上うれしいこと。(本戦に向けて)大事な試合になってくる。1打席、1打席、一生懸命やりたい」
“初陣”を前に静かに気を引き締めた。テーマはシーズン同様につなぐ意識。「周りの人がすごいので。僕が決めるというより、後ろにつないだ方が確率が高い。つないでいけたら」と続ける。小久保監督が唱える複数ポジション制の下、不慣れな中堅でも打球を追った。準備万端だ。
小久保監督から誰もスタメンは伝えられておらず、稲葉打撃コーチは「いろんな打順が組めるので。試すことになる」と説明。投手の左右でも変動が予想され、出場は流動的な部分もある。だが、シートノックで、右翼を守ったのは1人。スタメンの可能性は高い。打順は8番あたりが予想される。「やれることは自分でやっておきたい。センターもできるように」。3月のWBC本戦に向けてアピールする。
8日の練習後には野手会が開かれ、他球団の選手と交流を深めた。野手で最年少。積極プレーでチームに勢いを呼び込む。「思い切りの良さが自分の特徴。初球から振る積極性、次の塁を狙う姿勢をどんどん見せていく。侍ジャパンでいい結果が出るように」と鈴木。世界相手に力試しだ。