ドラ1岡田 大学ラス投で敗戦…再出発へ

 「関西地区大学選手権・敗者復活2回戦、奈良学園大7-0大商大」(2日、南港中央野球場)

 広島からドラフト1位指名を受けた大商大・岡田明丈投手(22)が、九回に登板した。5点ビハインドの展開で1回を1安打1失点(自責0)。0-7で敗れ、明治神宮大会(13日開幕)出場の道が断たれた。大学生活最後のマウンドとなり、プロへ向け「一からやり直す」と再出発を宣言。屈辱の経験を糧に、まずは開幕ローテを目指す。

 涙はなかった。予期せず迎えた、大学生活最後のマウンド。決定的な2点を奪われた岡田は、エースとして敗戦の責任を背負った。「絶対に勝って、神宮に連れて行きたかった」。1回を1安打1失点。不完全燃焼だった。

 九回、無死一塁。登板は5点ビハインドで巡ってきた。宮本に対して初球の直球を右前に運ばれると送りバントで1死二、三塁。続く西田の打球は一塁後方に大きく弾み、回り込んだ二塁手がファンブル。2者が生還した。

 1日の天理大戦で3回1/3を5失点。3連投となったマウンドも、本来の姿ではなかった。同大会はDH制がなく、打撃練習を開始した影響で背中を痛めていた。富山監督は「理由にはならないが背中に張り、違和感はあったようだ」と明かした。痛みを押しての投球。だが、岡田は首を横に振った。

 「マウンドに立てば関係ない。18番を付けさせてもらっているので。ゼロで抑えて、攻撃につなげないと」

 終わりは次への始まりだ。プロでは即戦力右腕として、1年目からローテ入りが期待される。「一から全てをやり直す。大事なところで抑えられる、勝てる投手になる」と岡田。真っすぐ前を向いた。悔しさをバネに、鯉のエースへ。大学No.1右腕が、再スタートを切る。

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