新井の神話弾じゃ!打てば4戦不敗

 「広島4-0中日」(28日、マツダ)

 広島・新井貴浩内野手(38)が打てば負けない!0-0の三回、左翼席へ豪快にたたき込む決勝の先制4号2ラン。これで自身がアーチを描けば4戦3勝1分けと、不敗神話は継続だ。投げてはクリス・ジョンソン投手(30)が8回無失点で、ハーラートップタイの7勝目をマーク。投打がかみ合い、本拠地の鯉党に連勝を届けた。

 満員の本拠地が歓声と笑いに包まれた。びしょぬれの新井が、視線の中心で叫んだ。「誠也、覚えていろよ!」。今季2度目のお立ち台。決勝弾を放った主砲は「全身全霊でやっています」などと殊勝な言葉を口にしたが、最後に背後に隠れていた鈴木誠と野間に水をぶっかけられ、場が一気に和んだ。

 0-0の三回だった。2死二塁。新井は山井のスライダーを捉えた。個性的なフォロースローとバット投げに後押しされるように、打球は左翼席に突き刺さった。「いい形で先制できて良かった」。4号2ランが決勝点になった。得点圏打率・396。その勝負強さに呼応するように、本塁打を放った試合は4戦不敗だ。

 「精神的にチームを支えてくれている。試合に出ていない時でも、ベンチで一番大きな声を出している。試合に出れば結果を出している」。緒方監督も最敬礼だ。

 昨年までの阪神時代と異なり、周囲は若手ばかりだが、新井には「これまで接してきて、素直でいい子が多いと思う」と違和感はない。それどころか、38歳のベテランは若手と同化。8年ぶりに復帰を果たした際に掲げた「初心」を貫き、若手のようにフルスイング、全力疾走を行い、守備で泥まみれになる。

 「当たり前のことだけど一生懸命、必死に、まず自分がやる。それを見て、(周囲が)どう感じるかは本人次第。とにかくまず、自分が1試合1試合に気持ちを込めてやる。ただ勝ちたいから。優勝したいから」

 6度目の球宴出場を、08年以来2度目のファン投票で選出された。その発表直後、チームは5月4~6日・巨人戦以来となる本拠地連勝。6月を9勝8敗1分とし、2カ月連続の月間勝率5割以上を決めた。ファンへの感謝を結果で示した主砲。「シーズンは長丁場。とにかく前へ、前へと、毎日やっていく」。そう誓いを新たにした。

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