逆転のコイ!「鯉の季節」破竹の4連打
「広島5-2DeNA」(5日、マツダ)
広島は、打線が粘りをみせDeNAに逆転勝利した。0‐1の五回2死。堂林の左前打を皮切りに4連打。菊池の好走塁もあり一挙3得点した。今季6度目の逆転勝ちで、貯金は最多タイの11。5月に入っても野村鯉の勢いは継続中。がっちりと首位をキープだ!
歓喜の歌がマツダスタジアムに響いた。鯉党が笑顔でメガホンを打ち鳴らし「宮島さん」を熱唱する。2死から4連打で生まれた逆転劇。マツダスタジアムのボルテージはこの瞬間、最高潮に達した。
0‐1の五回2死。堂林の左前打を皮切りに好調のカープ打線がギアを上げた。菊池が右前打を放ち2死一、二塁と好機を拡大すると、3番丸が続いた。加賀美の初球。124キロのフォークを芯で捉え右前に運ぶ適時打。「甘い球をしっかり振っていけた。3番に置いてもらっている以上、結果を出さないといけない」とニヤリと笑った。
さらに菊池が好走塁。打者走者の丸が一、二塁間に挟まれる間に本塁へ突入した。「僕と丸の意思が通じた」。カープの代名詞である機動力野球。相手の隙を見逃さない果敢な走塁で勝ち越し点をもぎとった。
勢いは加速する。2死二塁からエルドレッドが左翼線突破の適時二塁打だ。四回まで加賀美に散発3安打に抑えられていたが、2死から4連打とたたみ掛け逆転。野村監督は「すばらしい集中力」と手放しでたたえた。
タイムリー欠乏症に泣いた昨季とは違う。3日は六回に3連打で3得点。前日4日も五回に4連打で2得点した。「去年はCSに出たり終盤のしびれる戦いを多くが経験した。それが大きい。試合の展開とか流れがわかってきている」とナインの気持ちを代弁した丸。厳しい戦いを勝ち抜いたからこそ生まれる自信が、粘り強さや勝負強さにつながっている。
「こどもの日」だったこの日。3万1763人が詰めかけた球場には多くの鯉のぼりが舞った。今季6度目の逆転勝利で貯金は最多タイの11。がっちりと首位キープだ。快進撃は止まらない。時は5月。「鯉の季節」はまだまだ続く。

