マエケン復活!自己最速タイ153キロ

 「広島3-0巨人」(27日、マツダ)

 広島が0‐0の延長十一回、エルドレッドの8号3ランで今季3度目のサヨナラ勝ち。前田健太投手(26)が完全復活して劇的勝利に貢献した。9回を投げ7安打無失点。自己最速タイの153キロを計測し、右肘の張りの不安を払しょくした。単独首位のチームは、球団史上初となる月間3度のサヨナラ本塁打で、巨人との首位攻防戦に勝ち越し、18年ぶりに月間16勝に到達した。

 ベンチから飛び出した。笑顔がはじけた。前田はナインとともに本塁に走り寄り、サヨナラ弾を放ったエルドレッドを迎え入れた。自身に勝ち星こそ付かなかったが、防御率1・36でリーグトップに躍り出た。前日26日の大敗から、「自分がいい流れをつくらないと。昨日の悪い流れを、1日でいい流れに変えられた」と責任を果たした。

 チーム今季最長となる9回を投げきり無失点。二回にはロペスに153キロの直球を2球続けた。昨年8月27日DeNA戦(マツダ)で記録した自己最速に並び、「肘の不安がなくなった。久しぶりにストレスなく思い切り投げられた。(今後は)普通にいける」と、うなずいた。

 12日・中日戦(マツダ)は右肘の張りを訴え、五回で緊急降板し「右上腕三頭筋付着部炎」と発表された。「だましだましだった」という20日・DeNA戦(横浜)は5回4失点で敗戦投手になった。でも、もう大丈夫だ。

 高い守備力も健在だった。九回1死三塁。高橋由のゴロをつかむと、走者村田の飛び出しを見逃さず三塁送球。挟殺に持ち込んだ。「ピンチでもランナーをかえさなかった。ゼロで終わられた」と、納得の口調だった。

 野村監督は劇的な勝利に「全員が素晴らしい。チームを成長させてくれる1勝だ」と声を弾ませた。「9回を投げ守りも素晴らしい」とマエケンも絶賛。今季最多タイの貯金11で月間16勝は18年ぶり。5カード連続勝ち越しは6年ぶり。そして、延長になれば今季4戦全勝だ。指揮官は「僕にも自信を与えてくれる」と、ナインに感謝した。

 09年から対戦成績で負け越しが続き、昨季は8勝14敗2分けで、CSファイナルSでも屈した巨人に、3連戦で勝ち越した。前田は「巨人への印象を変えられたかな。今年はいい戦いができている」と目を輝かせた。23年ぶりの優勝へ、エースの復活で勢いは増すばかりだ。

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