永川勝2年ぶり白星!不調中継ぎ陣救う
「広島7‐6DeNA」(1日、マツダ)
2年ぶりに手にした白星の喜びよりも、自身の投球内容に悔しさが募った。1回2安打1失点。「勝ちはタイミング。仕事ができなかった」。11年5月21日のオリックス戦(京セラ)以来の勝利。それでも広島・永川勝の表情はさえなかった。
4‐4の七回から登板した。石川に絶妙なバント安打(二塁内野安打)を決められ、1死二塁からモーガンに左前適時打。勝ち越しを許した。
それでも気持ちを切り替えた。ブランコ、中村の長距離砲はきっちり抑え、打線に望みを託した。その裏、ルイスが左越え2ランを放つなど3得点で逆転に成功。勝利が舞い込んだ。
昨季は1軍登板なし。今季はオープン戦で結果を出し開幕1軍をゲットした。しかし、右手中指のけんしょう炎で一度も登板することなくリハビリ生活を余儀なくされた。
セットアッパーの今村が不調。野村鯉にとって終盤の投手起用は懸案事項の一つだ。だがそれは、自らの定位置を勝ち取る好機でもある。「使ってもらってうれしく思う。チャンスを無駄にしたくない」。
かつて150キロ超の直球とフォークを武器に守護神を務めた右腕は今、制球力を重視し打たせて取る投球にモデルチェンジした。「丁寧に低めに投げていきたい」。新しいスタイルを確立した背番号20が、勝利の方程式に名乗りを上げる。

