阪神ドラ2の富士大・小野、自己最速タイ152キロ 7回1失点敗退も伸び代十分

 「明治神宮野球大会大学の部・1回戦、上武大1-0富士大」(11日、神宮球場)

 阪神からドラフト2位指名を受けた富士大・小野泰己投手(4年・折尾愛真)は、7回1失点と好投しながらも打線の援護なく初戦で姿を消した。それでも自己最速タイの152キロを計測し、伸び代を感じさせる投球を披露。大学時代に果たせなかった神宮での1勝を虎で目指す。履正社はエース・竹田祐投手(2年)が、ヤクルトからドラフト1位指名を受けた寺島成輝投手(3年)の助言を胸に、1失点完投。8強へ駒を進めた。

 もっと投げたかった。大学生活に終止符を打った小野は「まだ終わった感じが全然、しない」と率直な心境を吐露した。打ち取ったと思った打球が致命的な1点につながった。それでも「自分の力不足です」とエースは敗北の責任を負った。

 立ち上がりに自己最速タイとなる152キロを計測。力強い直球で押したが、ある違和感を抱いていた。「飛ばしすぎてしまった。力んで指にかからず、抜けてしまった感じ」。全国の舞台、大学生活最後の大会という緊張感が力みにつながり、それが中盤に響いた。

 五回、先頭を四球で歩かせ、1死二塁から決勝点となる中前適時打を許した。疲労と気温10度を下回る悪条件が、体力を奪い制球を乱した。だが「気持ちの面で打者に向かっていけるようになった」。終盤のピンチも気迫で相手を抑え込み、追加点を許さなかった。

 高校時代は無名だった右腕。大学進学後に球速が大幅アップし、「直球の強さが一番」と自信の源になった。エースとして信頼を勝ち取り、ドラフト2位の評価も受けた。届かなかった神宮での1勝。「ここで勝ち投手になってないので、勝てる投手になりたい」と力を込める。

 制球力、変化球の精度、そして体力-。まだまだ伸び代は十分にある。この神宮で勝つために、小野はまだまだ飛躍の道筋を歩む。

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